Ａｐｐｌｅ‐Ｐｏｌｉｓｈｉｎｇ　Ａｒｔｉｃｌｅｓ炎の記憶　第４６回

2025-02

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炎の記憶　第４６回

635 ： ◆ez3Jk4e1ow ： 2012/05/06(日) 21:01:00 ID:Euql0.RU0: 　　　　　　　　　　　　　 /wヾ´^~^^ｰゞｬ_::::::::::ヾ;;::::))
　　　　　　　　　　　　 /　/ | 　　|　　 |　ゞx;:::::::ヾ;;:))　
　　　　　　　　　 /　 ′|　　 |　|､ |　　 |ゞw/;:ﾆ､ー　
　≪第４６回≫　　　| ,　|　 |　　 |／ ||　　　//:/:ﾄ､　ヾ､
　　　　　　　　　　　 |/　|　 |　／| ﾘ_｣|,ｨ　 /:/|:::ﾄ丶, |::|
　　　　　　　　　　　 i| 　|　ヽ　 |ノ/;ii,j|　 /:/_.|:::| ＼,.|└--‐'/ 　 .,　- ＼　　　　　　　　　　　　　　　／´ ‘,
　　　　　　　､　　　 ||　＼＼＼| ﾒ V |　/ ――|　　 |::l￣￣　..〃　 γ　｀＜　　　　　　　　　　> ´', 　　| i
　　､　､　　|＼ゝ､　　|∧ 　＼＼`　 ´/イ　　　　|　　ヽ｀>　　　.{i 　　{ 　●　} ヽｪｰ ,.}　　　 .}=ッ{● }　　 i |
　　､＼|＼_|三三ミヽ, 　|　　　'､丶　,　｜　　　|_∨_　｀　 / ,イﾍ　　!､.＿.ノ､ﾉ　　　　　　ﾄ !､_ソ__,／ .i
　　｀ｰ三三ｰ‐ﾐ三三ヽ.|　　　｀‐ｨ' 　 |｜　　|::::.＿＿＿＿..三　゛'''──ー '
　　三三三三三三三三| |　　　/)i ゝ=┤|　 .,. -'"´　　　　　　｀¨ー､　　　　　　　　　　　　 ,　　　　　　　　ハ
　　三三三三三三三二;||　　 / 'ノ) 　 ,| ／　　　　　　　　　　　　ヽ　ヽ、　　　　　　　　　　　　　 ./ . ━─ ､
三三三三三三三三三三三三ｿ./ 彡.,,.-'"　　　　　　　　　,,.-'"｀　　　　　ヽ、＿＿＿＿＿＿＿　　　／　　　　 .．
三三三三三三三三三三三三}.' /　/　　　　　　､＿_,,.-='､':'"　　　　　　　　ヽ、　　 .∨/////ｲ　.／
三三三三三三三三三三三／　..Y.i へ＿__, 　　　"　ﾞ.ﾞ､;;;;::',ﾉ　　　　　　　　　　ヽ　　 .}////ッ　 /　　　　　　　　 .i
ﾄ､＼: : :ﾍ＼: :ヾ: ﾄ､ﾊ: :!: : : :l.,　|　.../　i ﾞ:;;;;;,:〉　　　　　｀''''''"　　　　　　　　　　　　　ヽ　 ..}///／／.'　　　　　｀,:､　/ﾉ
: :ﾍ: :＼x=≠≦丗ﾍ: ﾍi!: : : |　 .}　/ .　ﾞｰ-''"　　　　　　　ヽ　　　　　　　　　　　　　　　i　 .ー´_. イ._,<　　　,　　`泛ﾀﾞｿ^
ヾﾐﾍ､: :≧ﾚﾃ:.:,ヾﾐﾊ: :ﾊ : : :l .-< ./　　　 i　　　人　　　　ノ　　　　　　　　　　　　　　　l　　　　　 ./ﾍヽ! :i　! 　γ　　i<
　　＼＼代辷:,ノゞミx: :∨: |.r‐...,'　　　　 ' ,_,,ノ　 `─-‐' ヽ　　　　　　　　　　　　　　　l　　　　　.ﾒv/＼ヽ､ﾍ.　ゝ.__.ﾉ_)
　　　｀`＼｀¨´　　ﾞメ:＼ヾ |　　 i　　　　　　｀､　 _y──‐ l　　　　　　　　　　　　　　/　　　 .／/ハ/,∧　＼＼_／
　　,　　　　　　 /: :l: : ＼ヽ　...',　　　　　　　ｉ_/　 / ＿ '　　　　　　　　　　　　　／　　　..／////_j//jヘ.　/,7j
　　　　　　　　　 /ﾘ: :i!: : ;小ヾ､　ヽ、　　　　　　￣￣　　　　　　　　　　　　　　　/　　　 .///////＼////＼/∧
　　　　　　　　ｲ:/: :.ハ : :ﾘ　　　　 .ヽ､_　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　　 ;γ⌒ ｀ヾv ＼////＼ﾍ廴
､　　　　　ィ彳:/〃l| : ﾘ / 　　　　　｀¨i　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ　　　　 i//ヽ､///,＼/＼/////ﾍN
:i＞ｰ.┌──　　　　　　　　　　　　　　 /　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ　　　　　　　　　　　　 ──┐ﾊ
　　 .│　／　　　　　 λ　　　　　　　　 /　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ　　　.＿　　 ┬┴┬　　＼　 │∧
＝ｦl .││　　　ミﾐ丿ﾍ｀､ ⊿　　　　　　 .__　　　　　 .,,コﾆiii　　┌──┐　　　ｌ│　　二二二　　　..│ │/,j
　/∧││　　　　ノノ　｀､＼　　　　 .,-'二　二＼　　　　.ﾞlﾆﾆﾆ,㍉　￣│ │　　.∥ｌ│ミ .│┌┐│　　 │ │∧{
ノ/　 ││　　　　　　 ∧　　　　　　／／　| |　　ヽヽ　　　 .|ﾆﾆ="　┌─┘.│　　　ｌ│　 .│├┤│　　...│ │.
.　　　││　　　ミﾐ丿ﾍ｀､ ⊿　　 .l　l 　　l l　　　|　|　　　,ﾆﾆﾆ"` │┌─┘　　　　.ｌ│　 .│└┘│　　...│ │
.　　 ││　　　　ノノ　｀､＼　　　 .|　l　丿l　　　/ / 　　 | .r┐|.　│.└──┐ 　 . ｌ│　 .└─－┘　　...│ │
.　　 │　＼　／／　　　　＼ヽ　　ヽ`'´／＿／／　　　 .| .ﾞ‐' .|ﾞ　└───┘　　 .ｌ│ .／＼　ミ　ミ　.／　│
.　　 └──　　　　　　　　　　　　　｀´　｀ー ´ 　　　 . "'￣ﾞ″ 　　　　　　　￣　　　　￣￣￣　 ──┘

.
636 ： ◆ez3Jk4e1ow ： 2012/05/06(日) 21:02:00 ID:Euql0.RU0: 　　　　　┏　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　┓
　　　　　　　　　　　　　　城塞都市にある、TakeCat商会の経営する高級宿。

　　　　　　　　その最上階にある特等の一室で、できる夫はいく夫と二人食卓についていた。

　　　　　　　　　　　　　　　卓上には、見目鮮やかな、豪奢な料理が並ぶ。
　　　　　┗　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　┛

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ___
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_,,,,,,,,,＿　　　　{n_}
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,,,x-─''''''''''''''''ー-─く,,,,:..:.:::..;~ﾞ''',二区い}つ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,z'~:; 彡;:. :　.::.;'':::..　,,:.:;''..:.,~ミｔ､:::;;t~　　　{こ} __
　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,,,イ~　.;:`メ:;;...,'',:::..:::,:..;::::..;:. __,,,,,;;;;,二ｭ,,,,,,,,,,＿＿{n_}_
　　　　　　　　　　　　　　　　ン~;: ,,:' ,,,:::,':,;'::ﾞ;;';;:...:::.'';::.,;:: ,r'~　`". ;:...　.::::;;,;::,:'.:,,,;;;}い,}二)
　　 __,,,,,,,,,,,,,,,,,,,__　　　　　　A彡ノ,''. :: ' ;,:.::, :::,Zx,,:::';;`,:;　 ,::,;..ﾞ:: ';:　..;;::..,;:: ::;r''~,,__ 込｝
　　i＜＿＿＿＞! 　　 ∧,､{米ミ,,:.: ;:;.`::.;,'':...::'';''::,,ノヤ; 炎';;,.:.　::::,:.. :.;;:...;;;;/Y,,, i巛),
;;;;;;;;k,,;;;;;;;;;;;;;;;;;,,-'|＿_ノYて)｛ミ;爻i;;;.::;`:.:;;:.;;r‐'''~ ,,;ｼﾞ::,:　::,;; "::,,::';;;;;;;ｯぎテ~..';;;ア(')}心ュ,,＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
..:.　.|: ；::.. ;　:::l:::.:|　　メヾW个`=ベ-ェ､,,；.:｛；,,. ;=~~'''ュ,,,;,_:::.:,':...::,;===''~.:::;;;ソViYY)K)Eiﾞヾ,､　..　:..　:::...:　 :　　..:....
.　.: .|: L::. j　::|;;:::|.　 .いYソヽ/A(Yい）V台､>-､,,,,.　,:::,:..,;;~ヱ;;;,,,:::::.､､=X〆()のr､iﾐ}Tノル/ﾞj　　 ..　:　　　　::..
　:. . {・;;;;.::,,;;..;;.....} 　　i`ヾ､､i^rひMべTノのl'*=z=爻ｍ≡'∧ひ,六俎ミどヾ)メ2ノハ)=ィ",ﾉ　　_,,,-‐'''"tュ~r-ﾐﾆ'‐-､,,,
..:. ::.人,;;＿＿;;;ソ;;;..:_　`-､`ヾ､ッニ士t),；豆ZY)亘ミメX)rYt川广}ハir､ｔわ&YO,,=-'~,,-''~　　i'　 (,_ 々(コ/´ ::;}Ｊ　 ,; .ﾞi
　.　;　.`''''':; ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::;,::. .~`-=,二二二二二二二二二二二二二二二二二二,=-''~　......　.. .`-､,,＿　　｀ﾞ'"~　 __,,,-´
　:　　　　.　　'''';::::::::: ::." ::."　　.　　　_,-'''´,;::::　　　〔 ;';;　.;}}:〕:::..　 ;;;;;｀'''-､;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::;;;:;;:::;;;;::::,.::;　￣~~~~~~~￣:
サ三三ミぇｭ､-､、　　　　　　:　　　　{　.::. '';,,.　　　 {,;_　:.::;}}:;}　.:::.　　;;;　　 };;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::.....::.
＜二二ニ==-''　`i;　.: 　...　:　.:.　　　ﾞ‐､,, ::... ''　...........~.........~....::.:::　;;;;'' .,,‐'ﾞ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::;;::.;;:;;;::::::.;:.:......
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .:::.''':;;￣￣~~~~~~~~~￣￣;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:;;;::::::::..:.:;:.::
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　...　 :::..:;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::::;;:::::::''"'
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.
637 ： ◆ez3Jk4e1ow ： 2012/05/06(日) 21:03:00 ID:Euql0.RU0: 　　　　　　　_________
　　　　　／　　　　＼
　　　　／　　⌒ 　　⌒＼
　　／　　（ ●）　（●）＼　　　これはまた……
　　 i 　 ::::::*　　__´___　* 　.i
　　　ヽ、　　　　`ー'´　　／　　　随分と奮発したんじゃないですか？
　　　／　　　　　　　　　＼

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／.:::::::::::::::::::::::::::ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |.:::::::γ⌒^Ｙ⌒ヽ::.|　　＋
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＋　　|::::::::ゝ　＼　　／　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |::::::（（＞）　（＜）|　　　＋
　　　　　前祝いだよ。　　　　　　　　　　　　　　　　（@　 ::::⌒（__人__）⌒)
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＋　 |　　　　　|r┬-|　 |
　　　　　できる夫が正騎士に叙勲される、ね。　　 .＼　　　 `ー'´／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,,.....イヽ、___ ーノﾞ-､.　　＋
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /rｰ'ゝ|＼＼_____ ノ.| 〆ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ./ノヾ ,>| 　＼/ﾞ（__)＼|ヾ_ノ|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　ヽ〆＞　ヽ　ハ　 |´|　.|

.
638 ： ◆ez3Jk4e1ow ： 2012/05/06(日) 21:04:00 ID:Euql0.RU0: 　　　　　＿＿＿＿＿
　　　　／.::::::::::::::::::::::::::::::.ヽ
　　　 |.:::::::::γ⌒Ｙ⌒ヽ::::.|
　　　 |::::::::/　⌒　　⌒　 |
　　　　|:::::::〉（へ）（へ） |
　　　（@　::::⌒（__人__）⌒)　　まぁ、こうして生還してくれただけでも、
　　　　 |　　　　 |r┬-|　　|
　　　　＼　　　`ー'´　／　　　僕は十分だったけどね。
　　　　　　（ヽ、　　　 / 　）|
　　　　　　 |　｀`ー''"|　　ヽ|
　　　　　　ゝ　ノ　ヽ　ノ
　￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣

　　　　　　　　　　　　　　　　　　／￣￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　／　ノ　　　ヽ　＼
　　　　　　　　　　　　　　　／　　（●）　（●）　＼
　　　　　　　　　　　　　　　 | 　　　　　　´　　　　　|
　　　　　　　……兄さん……　＼　　　　ｰ=‐'　　　／
　　　　　　　　　　　　　　　ノ　　　　　　　　　　　＼

.
639 ： ◆ez3Jk4e1ow ： 2012/05/06(日) 21:05:00 ID:Euql0.RU0: 　　　　＿＿＿＿＿
　　　／.:::::::::::::::::::::::::::ヽ
　　 |.:::::::γ⌒^Ｙ⌒ヽ::.|
　　 |::::::::ゝ　―　　―　|
　　　|::::::（（ー）　（ー）|
　　（@　 ::::⌒（__人__）⌒)
　　　|　　　　｀ ⌒´　　|　　　……よく無事に戻ってくれた。
　　　＼　　　　　　／
　,,.....イ.ヽヽ、___ ーノﾞ-､.　　　本当に、良かった……
　:　　| 　';　＼_____ ノ.| ヽ
　　　 |　　＼/ﾞ（__)＼,| 　i

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _. -―――- ､.__
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　　　　　　　　｀ヽ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　　　　　　＿__　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　　 ,-‐ ﾞ´￣　　　　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .／,＿_　　　　　,-―- ､　　　　　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　「　　　　　　　　{r'ﾞ￣:::ﾊ i　　　　　　　　 .ヽ.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 }　 /´ヾ. 　　　　ii:::::::::::::::i i　　　　　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　 .iｿ::::ii　　　　 ii:::::::::::::ﾉﾉ　　　　　　　　　　ﾍ.
　　　　　　　　　　　　　　　　　 / 　　i;::::::ii　　　　　ヾ-‐ﾞ´´　　　　　　　　　　　　　ﾍ.
　　　　　　　　　　　　　　　　　 {　　　ヽノ'　　　　　　　　　　　　　　　　　 i.
　　　　　　　　　　　　　　　　　 i　　　　　　　　、　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　}
　　　　　　……ご心配を、　　{　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾍ.　　　,.　‐ 　　―　―　　、　　　　　　　　　　　ノ
　　　　　　お掛けしました。　　＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼　　　　　　　　　　　　　　　　　 _. -‐ ´
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾞ＞､_　＿　　　　＿＿＿. _／￣　￣ヽ、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 i ／　　　￣￣　　　 .／　　　　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 / /　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 / ./

.
640 ： ◆ez3Jk4e1ow ： 2012/05/06(日) 21:06:00 ID:Euql0.RU0: 　　　　＿＿＿＿＿
　　　／.:::::::::::::::::::::::::::ヽ
　　 |.:::::::γ⌒^Ｙ⌒ヽ::.|
　　 |::::::::ゝ　＼　　／　|
　　　|::::::（（＞）　（＜）|
　　（@　 ::::⌒（__人__）⌒)　　さて、しんみりしていても仕方ない。
　　　 |　　　　　|r┬-|　 |
　　　＼　　　 `ー'´／　　　せっかくの料理が冷めてもアレだしね。
　,,.....イ.ヽヽ、___ ーノﾞ-､.
　:　　| 　';　＼_____ ノ.| ヽ
　　　 |　　＼/ﾞ（__)＼,| 　i

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿_
　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　／　　⌒　　⌒　＼
　　　　　　　　　　　　　　　／　　（⌒）　（⌒）＼
　　　　　ええ！　　　　　　　　　　|　　　　　　__´___　　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼　　　 `ー'´　　,／
　　　　　いただきましょう！！　　./⌒ヽ　　　　　　　ｨヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 / rｰ'ゝ　　　　　　　〆ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　 /,ﾉヾ　,>　　　　　　ヾ_ノ,|
　　　　　　　　　　　　　　　 |　ヽ〆　　　　　 |´　|

.

641 ： ◆ez3Jk4e1ow ： 2012/05/06(日) 21:07:00 ID:Euql0.RU0: 　　　　　┏　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　┓
　　　　　　　　　　水入らずの祝賀会に、二人の箸は進む。

　　　　　　　　　街の様子、商売の状況、正騎士の仕事……

　　　　　　　　そんな取り留めのないことでも、会話は弾んだ。
　　　　　┗　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　┛

　　　　　　　　　　　　＿＿＿＿＿
　　　　　　　　　　　／.:::::::::::::::::::::::::::ヽ
　　　　　　　　　　|.:::::::γ⌒^Ｙ⌒ヽ::.|
　　　　　　　　　　 |::::::::ゝ　⌒　　⌒　|
　　　　　　　　　　　|::::::（（ ●）　（●）|
　　　　　　　　　　（@　::::⌒（__人__）⌒)
　　　　 ,＿＿__／ヽ　　　 |r┬-|　　|
　　　　 r'"ヽ　　 t､　　＼　 `ー'´　／
　　　　/ ､､i　　　ヽ＿＿,,/￣￣￣
　　　 /　ヽﾉ　　j　,　　　j　|ヽ
　　　 |⌒`'､__ /　/　　　/r　 |
　　　 {　　　　￣''ｰ-､,,_,ﾍ＾　|
　　　　ゝ-,,,＿＿＿＿_）--､j
　　　 /　　＼__　　　　　　/
　　　|　　　　"'ｰ‐‐---''

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／￣￣￣￣￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　　　　　　　　　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　　　　　　　"￣￣`　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l　 '´￣`　　　（　●）;;:::　　　　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　l ;::（　●）　　　　"''"´　　　　　　　l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　´"',　　　　　　　　　　　　　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　l　　　ヽ　　　　　　　　　　　　　　i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼　　　､__,＿_,　　　　　　　　　丿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼　　　　　　　　　　　　　／
　　　　　　　　　　　　　　　　　r- ､　　　　　　　 ,-‐　‐- ､＿,,i-'"i`i､　 ‐ 　／_,,|　ﾍ､　　　　＿ . -‐ ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ､　＼_＿　　/:::::::::::::::::::::::::／::;;;;| ﾍ､ー',, ／　i;;;;;ヽ｀'￣:::::::::::::::::::::　ﾍ　　　　　__
　　　　　　　　　　　　　　{ヽ､!ﾞ`､.ゝr､　　l｀Y＼:::::::::::::::::::::／:::::::::;i　 rゝ"､　　　 !;;::::::ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::i　 ,.､r-ｨ'ヽ　}ｨヽ
　　　　　　　　　　　　　　.|　 |　 ll　 Y´　l　 !　ヽ-､　 ::::::＼:::_／! , '!::::::::入　 /::::::::::::ヽ::::::::::::::::::::::::,., ｨ´f 　i　 l　 i´ i　l
　　　　　　　　　　　　　　.ヽ､ﾞ､　ﾞi　ﾍ　 |　 i　　　　ヽ::::r-‐'´:::::|/ l };:::::/　k. /i:､:::::::::_r':::::::::::::::, -‐ f　|　}　 }´ l 　! ,!　i
　　　　　　　　　　　　　　　　｀ﾞ､. ﾍ　 `"ﾍ　`l_　　　 !､_r ､::::::::l　 Y:::::::l 　 V/　､／::::::::::::::::r´ 　　 !　!　! 　| ｿ　 .|'　/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 `ー'‐―､_　　!　　　　 //´:` ､i　/:::::::::|　　/:::::::｀` ､::::::::::rr|::::.....r'ﾞ　 |'´　 /´　／／

.
642 ： ◆ez3Jk4e1ow ： 2012/05/06(日) 21:08:00 ID:Euql0.RU0: 　　　　　┏　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　┓
　　　　　　　　　　そんな中でも、できる夫は話が飛影達の集落に及ばぬよう、巧に話題を誘導する。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　それに気づかぬはずもないいく夫であったが、

　　　　　　　　戦中の事を思い出したくないのだろうと勝手に勘違いしながら、その点には触れなかった。

　　　　　　　　　　　　　そうこうするうちに、いつの間にか机の上の料理たちは粗方片付いていた。
　　　　　┗　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　┛

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／￣￣
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　へ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .　　　　　　　　／　／＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .　　　　　　／／　　　、｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　/　/　　　　ﾞ　　:.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .　　　　　／　　 |　 { 　　　　 } 　 }
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 . 　　／　　　　丶　＼　　　ノ　ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　　　　　￣
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｜─── 、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .　　　＼ : : : :.:/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼:.:./

　　　　　　　　＿＿＿＿＿
　　　　　　　／.:::::::::::::::::::::::::::ヽ
　　　　　　　|.:::::::γ⌒^Ｙ⌒ヽ::.|
　　　　　　　|::::::::ゝ　―　　―　|
　　　　　　　|::::::（（ ●）　（─）|
　　　　　　（@　 ::::⌒（__人__）⌒)
　　　　　　ｌ^l^lｎ　　｀ ⌒´　｜
　　　　　　ヽ　 L　　　　　／
　　　　　,,.... ゝ　ﾉ_、___ ーノﾞ-､
　　　　.i　／　/ ';　＼_____ ノ.|　ヽ
　　　　l /　　 / 　＼/ﾞ（__)＼,| 　 i

.
643 ： ◆ez3Jk4e1ow ： 2012/05/06(日) 21:09:00 ID:Euql0.RU0: 　　　　　　　　＿＿＿_
　　　　　　　／　　　　＼
　　　　　／　─　　 ─　＼
　　　　／　（●）　（●）　＼
　　　　|　　　　　___'___　　　　 |
　　　　＼　　　`ー'´　　　 ,／
　　　 /⌒ヽ　　ー‐ 　　ｨヽ　　ところで、兄さん。
　　　/ 　　　　,⊆ニ_ヽ、　 |
　　　/　　／　r─--⊃、　|
　　　|　ヽ,.ｲ　　｀二ﾆﾆうヽ.　|

　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿＿＿
　　　　　　　　　　　　　　／.:::::::::::::::::::::::::::ヽ
　　　　　　　　　　　　　 |.:::::::γ⌒^Ｙ⌒ヽ::.|
　　　　　　　　　　　　　 |::::::::ゝ　＼　　／　|
　　　　　　　　　　　　　　 |::::::（（ ●）　（●）|
　　　　　　　　　　　　　（@　::::⌒ﾉ(､_, )ヽ⌒)
　　　　　　　なんだい？　　|　　　　｀-=ﾆ=-　 |
　　　　　　　　　　　　　　＼　　　`ー'´ ／
　　　　　　　　　　　　 ,,.....イ.ヽヽ、___ ーノﾞ-､.
　　　　　　　　　　　　 :　　| 　';　＼_____ ノ.| ヽ
　　　　　　　　　　　　　　 |　　＼/ﾞ（__)＼,| 　i

.
644 ： ◆ez3Jk4e1ow ： 2012/05/06(日) 21:10:00 ID:Euql0.RU0: 　　　　　　　　＿＿＿
　　　　　　／　　　　＼
　　　　　／　　＿ﾉ　 ⌒＼　　　　兄さんがずっとこちらにいらしたの、
　　　／　　（ ●）　（●）＼
　　　|　　　　、 ´　　　　　|　　本当はクロコダイン様との協力関係が
　　　　ヽ、　　　　￣￣　　／
　　　　ノ　　　　　　　　　＼　　　あったからなんじゃないですか？

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /:::::::::::::::::::::::::::.＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |.::/⌒Ｙ⌒ヽ:::::::::::.|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　⌒　　⌒　ｉ:::::::|
　　　ん～……　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |（●）（● ）〈::::::|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 (⌒（__人__）⌒::::　@）
　　　まぁ、それもあるのは事実だね。　　　　　　　　　　　　　　　　 | 　|r┬-| 　　　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼ `ー'´　　　／
　　　あぁでも、勿論できる夫が心配だったってのも本当だよ？　　 ,--　ゝーー ___／ /ゝ--、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｲ　/ |.!､ _____ ／　ノ　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　i　 |,／(__）ヽ／　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｜ | 　|　ハ／　　＜

.
645 ： ◆ez3Jk4e1ow ： 2012/05/06(日) 21:11:00 ID:Euql0.RU0: 　　　＿_＿__　　　　　━┓
　　／　―　　＼　　 ┏┛
　／ノ　　( ●)　　＼　・
.｜ ( ●)　 ,　　　　　|
.｜　　　　　　　　　 /　　　　ですが兄さんはどうしてクロコダイン様に？
.｜　　　　　'~　　　/
　＼＿　　　 ⊂ヽ∩＼　　　　父さんは確か、バラン様と懇意だったはずですけど……
　　　/´　　　 (,＿＼.＼
　　 |　　/　　　　　＼＿ﾉ

　　　　　　　　＿＿＿＿＿
　　　　　　　／.:::::::::::::::::::::::::::ヽ
.　　　　　　　　 |.:::::::γ⌒^Ｙ⌒ヽ::.|
.　　　　　　　　 |::::::::ゝ　―　　―　|
　　　　　　　 |::::::（（ ●）　（●）|
　　　　　　　　 .（@　 ::::⌒（__人__）⌒)
　　　　　　……　 .|　　　　｀ ⌒´　　|
　　　　　　　　　 .＼　　　　　　／
.　　　　　　　 ,,.....イ.ヽヽ、___ ーノﾞ-､.
.　　　　　　　 :　　| 　';　＼_____ ノ.| ヽ
.　　　　　　　　　 |　　＼/ﾞ（__)＼,| 　i

.
646 ： ◆ez3Jk4e1ow ： 2012/05/06(日) 21:12:00 ID:Euql0.RU0: 　　　　　┏　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　┓
　　　　　　　　　　　　　　　　　　弟の問いかけに、数瞬、兄の手と口が止まる。

　　　　　　　　できる夫は、せかすわけでも話題を変える訳でもなく、手にした黄色い布を弄りながら

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　いく夫の返答を待った。
　　　　　┗　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　┛

.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.
.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:＿＿＿＿＿
.:.:.:.:.:.:.:.:.:／.::::::::::::::::::::::::::ヽ
.:.:.:.:.:.:.:/:.::::::::::::::::::::::::::::: ﾍﾂ
.:.:.:.:.:.:.:|:::::::::::::::::::::::::::::/ ⌒|
.:.:.:.:.:.:.:|::::::::::::::::::::::::::::〉 (ー|
.:.:.:.:.:.:.:|:::::::::::::::::::::::.（@ ⌒ )
.:.:.:.:.:.:.:.|:::::::::::::::::::::ﾉ　　　|　　……
.:.:.:.:.:.:.:.:.xｱ''ｰ'ﾞ'ｰ''､.　　　ﾉ
.:.:.:.:.:.:.:/ ｰ｀¨`''''ーゝ─ ﾞ-､

　　　　　　　　　　　　＿＿＿＿＿
　　　　　　　　　　／　　　　　　＼
　　　　　　　　　　 .／　　　　　　　　　　＼
　　　　　　　　　　　／　　　　　　　　　　　　　　＼
　　　　　　　　　／　　　　　　　　　　　　　　　　　＼
　　　　　　　／　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ
　　　　　　 |　　　　￣｀丶　　　　 ' ´ ￣　　　　 |
　　　　　　 |　　　　 ‐ｭ::::ｪ‐　　　　 ‐ｪ::::ｪ‐　　　 |
　　　　　　 |　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |
　　　　　　　　＼　　　　　　　 ´ 　　　　　　／
　　　　　……　..＼　　　　　　- ――- 　　　　／
　　　　　　　　／ヽ　　　　　　　　　　　　　　イ＼
　　　　　　／　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼

.
647 ： ◆ez3Jk4e1ow ： 2012/05/06(日) 21:13:00 ID:Euql0.RU0: 　　　　　┏　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　┓
　　　　　　　　漸くにして、いく夫は言葉を紡ぎ始める。
　　　　　┗　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　┛

　　　／.:::::::::::::::::::::::::::ヽ
　　 |.:::::::γ⌒^Ｙ⌒ヽ::.|
　　 |::::::::ゝノ　　　― .|
　　　|::::::（（ー）　（ー）|
　　（@　 ::::⌒（__人__）⌒)
　　　|　　　　｀ ⌒´　　|　　　……簡単な話だよ。
　　　＼　　　　　　／
　,,.....イ.ヽヽ、___ ーノﾞ-､.
　:　　| 　';　＼_____ ノ.| ヽ
　　　 |　　＼/ﾞ（__)＼,| 　i

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　ヽ､_ ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　／（● ）（● ）　＼
　　　　　　　　　　　　　　　／:::　　__´__　　　::::::　＼
　　　　　　　　　　　　　　　 | 　ｌ^l^lｎー'´　　　　　　 |
　　　　　　と、言いますと？.＼ヽ　 L　　　　　　　／
　　　　　　　　　　　　　　　　　ゝ　ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　　／　 /

.
648 ： ◆ez3Jk4e1ow ： 2012/05/06(日) 21:14:00 ID:Euql0.RU0: 　　　　＿＿＿＿＿
　　　／.::::::::::::::::::::::::::.ヽ
　　 |.:::::::::γ⌒Ｙ⌒ヽ::.|
　　 |::::::::/　ノ　　 ―　|　　　　親父は、あくまでシャルル国王とのパイプを
　　　|:::::::〉（ ●）（●）|
　　（@　::::⌒（__人__）⌒)　　　確保するためにバラン様を支援していたに過ぎない。
　　　 |　　　　 |r┬-|　 |
　　　＼　　　`ー'´ ／　　　　バラン様の方針は、ともすればこれまで築いてきた
,,.....イ.ヽヽ、___ ーーノﾞ-､.
:　　| 　';　＼_____ ノ.| ヽ　i　　　シャルル国王との繋がりすら壊してしまいかねないからね。
　　 |　　＼/ﾞ（__)＼,| 　i　|
　　＞　　ヽ. ハ　 | 　 |｜

　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿_
　　　　　　　　　　　 .／　　　　　＼
.　　　　　　　　　　／　―　　　―　＼
　　　　　　　　 .／　（●）　（●）　＼
　　　　　　　　 .|　　　　　　　'　　　　　|
　　　　　　　…… .＼　　　　　￣　　　　／
.　　　　　　　　　ノ　　　　　　　　　　　＼

.
649 ： ◆ez3Jk4e1ow ： 2012/05/06(日) 21:15:00 ID:Euql0.RU0: 　　　＿＿＿＿＿
　　 /:::::::::::::::::::::::::::.＼
　　|.::/⌒Ｙ⌒ヽ:::::::::::.|　　　　　　それだけじゃない。
　　|　ノ　　＼　ｉ:::::::|
　　|（─）（─ ）〈::::::|　　　　　　和議が上手く行ったとしても、
　(⌒（__人__）⌒::::　@）
　　|　 |r┬-| 　u　　|　　　　　　　商会として見れば旨みは少ないよ。
　　＼ `ー'´　　　／
　,--　ゝーー ___／ /ゝ--、　　　そもそもご破算になる可能性も高いしね。
ｲ　/ |.!､ _____ ／　ノ　|　　 i
|　i　 |,／(__）ヽ／　　 |　　l

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,,．: ''''""~""'''‐．.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　　　　　　　　＼
　　じゃぁ、なぜ父さんは最後まで　　　　　　 .／　--‐　　　 ‐--　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　(　● )　　　(　● )　　　｀､
　　バラン様に従っていたんですかね？　　.../´　　　　　　　　　　　　　　　　　 ',
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 i　　　　　　、　　　　　　　　　 ',
　　そうしたことには、　　　　　　　　　　 !　　　　　─　ー -　　　　　　　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼　　　　　　　　　　　　　　 ,.'
　　人一倍敏感だったはずですけど。　　　　　 .>　　　　　　　　　　　　　　／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　　　　　-----‐‐‐'''"~　　＼

.
650 ： ◆ez3Jk4e1ow ： 2012/05/06(日) 21:16:00 ID:Euql0.RU0: 　　　　　┏　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　┓
　　　　　　　　その瞬間、いく夫の貌には、蔑みとも呼べる小さな嗤いが浮かぶ。
　　　　　┗　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　┛

　　　　　, -─────────────-- ､
　　　／:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;;＼
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　　　　|　　　　　　　　　　　　　　ヽ　　, ─ 、　ノ　'
　　　　丶　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　l
　　　　　＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　 )
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　　　　　　　　ヽ　　　　　　　　　　　　　　　　 .／
　　　　　　　　　/　　　　　　　　　　　　　　　　く
　　　　　　　　　|　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ

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651 ： ◆ez3Jk4e1ow ： 2012/05/06(日) 21:17:00 ID:Euql0.RU0: 　　　　　┏　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　┓
　　　　　　　　死者を冒涜するその行為を、わざと着いた溜息で覆い隠すと、

　　　　　　　　　　それでも口を付いて出た言葉には、確かに棘があった。
　　　　　┗　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　┛

　　　　＿＿＿＿＿
　　　／.:::::::::::::::::::::::::::ヽ
　　 |.:::::::γ⌒^Ｙ⌒ヽ::.|
　　 |::::::::ゝ　ノ^,　 ^ヽ　|　　　　さぁ？
　　　|::::::（（(・）　（（・）　|
　　（@　 ::::⌒（__人__）⌒)　　　よほど耄碌してたんだろう。
　　　 |　　　　　|r┬-|　 |
　　　＼　　　 `ー'´ ／　　　　もう年だったしねぇ。
　,,.....イ.ヽヽ、___ ーノﾞ-､.
　:　　| 　';　＼_____ ノ.| ヽ
　　　 |　　＼/ﾞ（__)＼,| 　i

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　　　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　　　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　　　　　　　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　　　　　　　　　　　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　　 ´￣` 、　　　　, ´￣　　　　　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　 | 　　　（＿_ ）　　　　（＿_ ）　　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼　　　　　　　　 ´　　　　　　　　　／
　　　　　……そんなもんですかねぇ。 . ＼　　　　　 - ─‐‐-　　　　／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／ヽ　　　　　　　　　　　　　　イ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼

.
652 ： ◆ez3Jk4e1ow ： 2012/05/06(日) 21:18:00 ID:Euql0.RU0: 　　　　　┏　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　┓
　　　　　　　　　　　　　いく夫の言葉は、真実実際の半分でしかなかった。

　　　　　　　　しかし、兄に全幅の信頼を寄せるできる夫が、それに気付くことは無い。
　　　　　┗　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　┛

　　　　＿＿＿＿＿
　　　／.::::::::::::::::::::::::::.ヽ
　　 |.:::::::::γ⌒Ｙ⌒ヽ::.|
　　 |::::::::/　ノ　　 ―　|
　　　|:::::::〉（ ●）（●）|
　　（@　::::⌒（__人__）⌒)　　　　　　・
　　　 |　　　　 |r┬-|　 |　　できる夫も、僕の方針には異論があるかい？
　　　＼　　　`ー'´ ／
,,.....イ.ヽヽ、___ ーーノﾞ-､.
:　　| 　';　＼_____ ノ.| ヽ　i
　　 |　　＼/ﾞ（__)＼,| 　i　|
　　＞　　ヽ. ハ　 | 　 |｜

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿_
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　─　　 ─　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　（●）　（●）　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　　 __´　_　　　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼　　　　￣　　　 ,／
　　　　……いえ。　　　　　　　　　　　　　　r､　　　　r､／　　　　　　　　　　ヘ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽヾ　三　|:l1　　　　　　　　　　　　ヽ
　　　　商人としては、　　　　　　　　　　＼>ヽ/ |｀｝　　　　　　　　　　　|　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾍ　lノ `'ｿ　　　　　　　　　　　|　|
　　　　僕じゃ兄さんに叶いませんからね。　　 /´　 /　　　　　　　　　　　　 |.　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼. ｨ　　　　　　　　　　　|　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　　　　　　　　　　 | 　|

.
653 ： ◆ez3Jk4e1ow ： 2012/05/06(日) 21:19:00 ID:Euql0.RU0: 　　　　　　　　　 ,.．¨￣￣¨丶
.　　　　　　　 /　　　　　　　　＼
　　　　　　　 / ｀ヽ　　　　　　　　ヽ,　　　　　　　　・
　　　　　/（ ●）　　´￣　　　　　　　しかし、も、というのは？
.　　　　　 i　　　　　（ ●）　　　|
　　　　　　　＼　　´　　　　　　　 /　　商会内に、異論もあるんですか？
　　　　　　　＼ ⌒　　　　.＿_／
　　　　　　　　　 /　　　　　　　　＼

　　　　　　　　　　＿＿＿＿＿
　　　　　　　　　／.::::::::::::::::::::::::::.ヽ
　　　　　　　　 |.:::::::::γ⌒Ｙ⌒ヽ:::.|
　　　　　　　　 |::::::::/　＼　／ .l::|
　　　　　　　　 |:::::::〉（ ●）　（ ●）|
　　　　　　　（@　::::::⌒（__人__）⌒|
　　　　　……　　 |　u　　　｀ ⌒´　　 |
　　　　　　　　　＼　　　　　 ,／

.
654 ： ◆ez3Jk4e1ow ： 2012/05/06(日) 21:20:00 ID:Euql0.RU0: 　　　　　＿＿＿＿＿
　　　　／.:::::::::::::::::::::::::::ヽ
　　　 |.:::::::γ⌒^Ｙ⌒ヽ::.|
　　　 |::::::::ゝ　―　　―　|
　　　　|::::::（（ ─）　（─）|　　　　いや。
　　　（@　 ::::⌒（__人__）⌒)
　　　ｌ^l^lｎ　　｀ ⌒´　｜　　　　忘れてくれ。
　　　ヽ　 L　　　　　／　　　　　　　　　　　・・・
　　 ,,.... ゝ　ﾉ_、___ ーノﾞ-､　　　　正確には、あった、だから。
　 .i　／　/ ';　＼_____ ノ.|　ヽ
　 l /　　 / 　＼/ﾞ（__)＼,| 　 i

　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿_
.　　　　　　　　　　 ..　　　／　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　／　　─　　 ─＼
　　　　　　　　　　　 .／　　（●）　（●）＼
　　　　　　　　　　　 .|　　　　　　　 ' 　　　　 |
　　　　えぇ。　　　　　 .＼　　　　　　⌒　　　／
　　　　　　　　　　　　 /⌒ヽ　　　　　　ｨヽ
　　　　……兄さん。　./ 　　　　,⊆ニ_ヽ、　 |
.　　　　　　　　　　 ./　　／　r─--⊃、　|
.　　　　　　　　　　 |　ヽ,.ｲ　　｀二ﾆﾆうヽ.　|

.
655 ： ◆ez3Jk4e1ow ： 2012/05/06(日) 21:21:00 ID:Euql0.RU0: 　　　　＿＿＿＿＿
　　　／.::::::::::::::::::::::::::.:ヽ
　　 |.::::γ⌒ Ｙ ⌒ヽ::::::|
　　 |::::/　⌒　　⌒　 |:::|
　　　|:::〉（●）（●）〈:::|
　　（@ ⌒（__人__）⌒ @）
　　　 |　　　|r┬-|　　 |
　　　＼　　`ー'´　／　　なんだい？
,,.....イ.ヽヽ、___ーーノﾞ-､.
:　　| 　';　＼_____ ノ.| ヽ　i
　　 |　　＼/ﾞ（__)＼,| 　i　|
　　＞　　ヽ. ハ　 | 　 |｜

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _..- ―--　、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _..-''ﾞﾞ´　　　　　　　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　　　　　　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　　, --､　　　　.,.-- 、　　ヽ
　　　　　たまには、僕も頼ってくださいね？　　　　 ./　／´　｀ヽ　　 /´　　｀ヽ　　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,′（　 -―- l　　 l -―-　　）　　!
　　　　　これでも一応、正騎士になるんです。　　 ;　　ヽ_　　ノ　　ヽ　　　 _ノ　　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 {　　　　　、　　　　　　　　　 }
　　　　　力になれることだってあるはずですから。　',　　　　｀ ─　ー - ´　　　　　　 /
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ、　　　　　　　　　　　　　　／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,＞　_＿ _ _ _ _　　　　　＜

.
656 ： ◆ez3Jk4e1ow ： 2012/05/06(日) 21:22:00 ID:Euql0.RU0: 　　　　　┏　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　┓
　　　　　　　　　　　いく夫は目尻を細め、できる夫に微笑を返すことで答えた。

　　　　　　　　兄の瞳の奥にある様々な感情が捩れ合って形作られる渦にもまた、

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　弟は気付けなかった。
　　　　　┗　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　┛

　　　　　　　　　≧ｭ､　　　　　　　　　　　 ||　/三/　　　　　　,ｨｸ'〃
　　　　　　　　　ﾆ三≧ｭ　　　　　　　　　　ii/三/　　　　　 ,ｨｸ'〃
　　　　　　　　　　`寸三ム　　　　　　　　 i三l/　　　　　,ｨｸ'〃　　　　　　＿＿,r≦
　　　　　　　　　　　　`寸ﾆﾑ　　　　　　　 iﾆ/　　　　　/ﾆ〃　　　　.,r≦三ﾆ-‐''´
　　　　　　　　　　　　　　`寸ム　　　　　　iｸ'　　　　 ,l|ﾂ"　　　,ｨ幺ﾆ／
　　　　　　　　　　　　　　㍉ﾏ/ﾑ　　　　 i/　　　　 ,l|'　　　,ｨ幺ﾆ＞"　　　　　　＿
　　　　　　　　　　　　　　　㍉`寸ﾑ　　　 ii　　　　 l||　　 ,ｨ幺＞"　　＿＿,r≦三三ニ
　　　　　　　　　　　　　　　　㍉ﾞﾏﾑ　　　 |　　　　l||'　　/ ／ ,,-''"￣＿_ ノノ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　㍉ﾞﾑ　　　|　　　ｉｉ| 　 /" ／,,-‐''￣
　　　　　　　　　､　　　　　　　　　 `マl,　　 ',　　　 |i　/.／ ´　　　　＿＿＿＿
　　　　　　　　　　丶､　　　　　　　　　ﾞ､　　ﾞ､　　l. /./　 _,,-‐''ﾆ三三三三三三二ﾆ=-
　　　　　　　　　　　　＼ ,,,＿　　　　　　ヽ　　＼　l l/ ,-''　　　　　＿＿＿｀丶､
　　　　　　　　　＿＿＿　　`守ミｭ､　　　　丶､　　　　　-‐'''￣￣''‐-=ﾆ=-､　　　｀丶､
　　　　　　　　　￣ﾞﾞミ三ミﾆｭ､__　`ヾｭ､＿ ,,-‐　　　　　￣｀丶､　　　　ヾ三ヽ
　　　　　　　　　　　　｀￣ﾞﾞ''‐=三二ﾆ=-─'''"" ./l. ', ｀ヽ　　丶､＼　　　　　ヽヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_,ｨ//　 |　　ヽ　　　ﾏﾑ　　　　　＼＼
　　　　　　　　　　　　_,,_　　　　　　　　　　/ﾆﾆ/　　,l| 　　ﾞ､　　ﾞﾏﾆl　　　　　　　＼
　　　　　　　　　　,ｨ幺ﾆﾆ＝‐-=,,,,___　_,ｨ≦ジ"　 ,ｨl|'　　　,l|l　　　'lﾆl,
　　　　　　　　　,ｨｸ'　　＿＿＿-=ﾆ三＞"　　　,ｨ≦l　　　 /|ll　　　ﾏﾑ
　　　　　　　　　,ｨ≦ニ=""￣￣￣　　　　　　,ｨｸ　/　　　 /l||l　　　　ﾞﾏl,
　　　　　　　　　""´　　　　　　　　　　　　 ,ｨｸ　ノ　　　 // l|l　　　　　'l|l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,ｨ≦/_,,／　　　　 {l{　'|l　　　　　 'l|
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　}ﾆl/ﾆ/　　　　　　　　　 l|l,ｨ　　　　　　ヾ|l,
　　　　　　　　　　　　　　　　　 /三／　　　　　　　　　　 lｼ　　　　　　　 }ヾﾐｭ､

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657 ： ◆ez3Jk4e1ow ： 2012/05/06(日) 21:23:00 ID:Euql0.RU0: 　　　　　　　 ┌┐
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658 ： ◆ez3Jk4e1ow ： 2012/05/06(日) 21:24:00 ID:Euql0.RU0: 　　　　　┏　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　┓
　　　　　　　　　　　　結局やる夫は、一睡もできないまま朝を迎えた。

　　　　　　　　室内に差し込む朝日は普段よりどことなく黄色く、彼の網膜を苛む。
　　　　　┗　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　┛

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659 ： ◆ez3Jk4e1ow ： 2012/05/06(日) 21:25:00 ID:Euql0.RU0: 　　　　　┏　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　┓
　　　　　　　　　　　　　　　　　太陽は徐々にその角度を増す。

　　　　　　　　　　　　　それにあわせ出勤時間は刻々と迫っていたが、

　　　　　　　　やる夫は昨夜に座り込んだソファから立ち上がろうとすらしない。
　　　　　┗　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　┛

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　　　　　　　　　　　　　　　　　　;;;;;;;;ﾊ　　i:::::　　　　　....::::'' 　｀'<;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ::;;;;;.ﾊ　 '(i|||||lllllllliiii＝''′　　 .,};;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
　　　　　　　　　　　　　　　　　_,,,,,lllllllｼ　,,illllllllllll″　,＿_,,,,,,,,,iiillllllllllllllllllll
　　　　　　　　　　　　　　　　.(lllllllllllll､,,,ｨ'illlllllllllllllli,　ﾞ lllllllllllllllll!ﾞﾞllllllllllllllll
　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀”ﾞﾞﾞﾞﾞﾞllllllllllllllllllllllllｭ,,ｊ'llll　 !.llllllllllll

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660 ： ◆ez3Jk4e1ow ： 2012/05/06(日) 21:26:00 ID:Euql0.RU0: 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ;;;;;;;;_;;;;;_;;;;;;_;;;;;;;;;;;
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.::::／　　　　＼;;;;;;;;;;;;;;
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ::;;;;;.／　　　　　　ﾞヾ;;;;;;;;;;;;;;
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ::::／　　─　　 ─ 　　＼;;;;;;;;;;;;;;;;
　　　　　　　　　　　　　　　　　 ::;;;.ｉ　　（●）　（─）　　 };;;;,,,,,;;;;;;;;;;　　　じいちゃんの話、本当だったんだお。
　　　　　　　　　　　　　　　　　 ::;;;;::...　　　（__人__）　　　／;;;;;::;;;;;
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　;;;:,ﾁ''゛''::'' ｀⌒ ´'::'''''　ﾞﾞY;;;;:;;;;;　　　　　　　……世の中にゃ知らないほうが良いこともある
　　　　　　　　　　　　　　　　　::;;;;y'´　　　 , `::::::::'　　　 `{;;;;;::;;;;;
　　　　　　　　　　　　　　　　　::;;;.(,　　　　″　　　　　　　'(;;;::;;;;;　　　　　　なんてのは、よく言ったもんだお。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　;;;;;:`,ll'-､　＼　　　　　ll　 |:::;;;;;;;;;;;;;;;
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　::::|　　ﾞ;,_ ,:　　　　　ﾞ､　i;;;;,,,,,;;;;;;;;;;;;;;;
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　:::::i　　::::　　　　　　 .'-､;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
　　　　　　　　　　　　　　　　　　;;;;;;;;ﾊ　　i:::::　　　　　....::::'' 　｀'<;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ::;;;;;.ﾊ　 '(i|||||lllllllliiii＝''′　　 .,};;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
　　　　　　　　　　　　　　　　　_,,,,,lllllllｼ　,,illllllllllll″　,＿_,,,,,,,,,iiillllllllllllllllllll
　　　　　　　　　　　　　　　　.(lllllllllllll､,,,ｨ'illlllllllllllllli,　ﾞ lllllllllllllllll!ﾞﾞllllllllllllllll
　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀”ﾞﾞﾞﾞﾞﾞllllllllllllllllllllllllｭ,,ｊ'llll　 !.llllllllllll

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661 ： ◆ez3Jk4e1ow ： 2012/05/06(日) 21:27:00 ID:Euql0.RU0: 　　　　　┏　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　┓
　　　　　　　　　　　　　　　それは既知だったはずである。

　　　　　　　　　だがやる夫は、クロコダインに否定してもらうことを、

　　　　　　　　　　心の何処かで求めていたのかもしれなかった。

　　　　　　　　一晩中堂々巡りを続けた思索は、再び振出に戻った。
　　　　　┗　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　┛

　　　　　　　　　　 _-─―─- ､._
　　　　　　　　 ,-"´ 　　　ゝ　　＼
　　　　　　　　/ 　　　　　　　　　ヽ
　　　　　　 / 　　　　　　::::／::::::::＼::ヽ　　　一体どうすりゃいいんだお……
　　　　　　　|　　　　　　 /　ヽ｀::::´ /｀ヽ
　　　　　　l　　　　　（　ーﾉ::::::::::ヽー.;l　　全然、実感わかねぇお。
　　　　　　　` ､　　　　　　　（__人_）　 .;/
　　　　　　　　　`ｰ,､_　　　　　　　　／　　　 ……忘れちまうべきなのかお。
　　　　　　　　　／　　`''ｰ─‐─''"´＼

.
662 ： ◆ez3Jk4e1ow ： 2012/05/06(日) 21:28:00 ID:Euql0.RU0: 　　　　　┏　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　┓
　　　　　　　　　　　　　やる夫自身には、どういうわけか村の記憶が無い。

　　　　　　　　あるのは、唯燃え上がり、紅く染まる家々の炎の記憶だけである。
　　　　　┗　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　┛

　　　　　　　　　／.:￣￣￣￣￣＼
　　　　　　　／: : :　　　　　　　＼
　　　　　／: : : :　　　　　　　　　　　＼
　　　　／: : : : : :　　　　　　　　　　　　＼
　　　 / : : : : : : :　.. 　　　　　　　　　　　　＼　　　大公、クロコダイン侯だけじゃねぇお。
　　　 |: : : : : :　 ,,,,ノ⌒" '' ``⌒＼,,, 　　　　 l
　　　 |: : : ::;;　（　(・) ）　ﾉヽ　（ (・)　）;;:::　　　 |　　　チウさんやブロキーナさん達古参騎士も……
　　　 |: : : : :　 ´"''"　　　　　"''"´ 　　　　 l
　　 .　＼ : : : : . .（　　　 j 　　　）　　　　／　　　みんな、関わってんだおね。
　　　　　＼: : :: : ＞ｰ-‐'=ｰ-ｰ＜　　　／
　　　　　／ヽ: : : : : : : : : : : : : : : : : : イ＼
　　　　　: : : : : : : : :｀`ｰ- -‐'"´　　　　　＼
　　　　　: : : : . : : . : : .　　　　　　　　　＼

.
663 ： ◆ez3Jk4e1ow ： 2012/05/06(日) 21:29:00 ID:Euql0.RU0: 　　　　　　　　　／￣￣￣￣￣￣￣＼
　　　　　　　　／　　　　　　　　　　　＼
　　　　　　　/　　　　　　　　　　　　　　　　　＼
　　　　　　/　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼
　　　　　/　. 　　　　　　　　-──　　　　─-　　 i
　　　　　|　　　　　　　　{{　＿＿＿,jl　{{＿＿}}　 .l
　　　　 ..|.　　　　　　　｀┴---┴´　　'┴┴´　 |
　　　　　|.　　　　　　　　　/　　　　　　　　　　ヽ　l
　　　.　　＼.　　　　　　　 {　　　　　　八　　　　} /
　　　　　　　＼　　　　　　｀───´::::::｀──'／　　……あ。
　　　　　　　／ヽ　　　　　　　　　　　　　　　イ＼
　　　　　／　　　　　　　　　　｀`ｰ- -‐'"´　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼

.
664 ： ◆ez3Jk4e1ow ： 2012/05/06(日) 21:30:00 ID:Euql0.RU0: 　　　　　　　　　／￣￣￣￣￣￣￣＼
　　　　　　　　／　　　　　　　　　　　＼
　　　　　　　/　　　　　　　　_ __ __ノ ,l　:l ヽ、ヽ
　　　　　　/　　　　　　　 fr‐t―‐ｧ　j 　{ｒｧ-ｧ＼
　　　　　/　. 　　　　　　　｀≧--┴'´　　'┴≦´　i
　　　　　|　　　　　　　　　 /　　　　　　　　　　ヽ　l
　　　　 ..|.　　　　　　　　 {　　　　　　ム　　　　}　|
　　　　　|.　　　　　　　　　｀=====＝'⌒＝===ｸ　l
　　　.　　＼.　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　　　やらない夫も、昔バラン隊に居た、っていってたお。
　　　　　　　＼　　　　　　　　　　　　　　　　　／
　　　　　　　／ヽ　　　　　　　　　　　　　　　イ＼
　　　　　／　　　　　　　　　　｀`ｰ- -‐'"´　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼

.
665 ： ◆ez3Jk4e1ow ： 2012/05/06(日) 21:31:00 ID:Euql0.RU0: 　　　　　┏　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　┓
　　　　　　　　　　　　　　　　脳裏を過る、君主、上司、先輩の姿。

　　　　　　　　　　　　　　やる夫に、刃を向けられる自信は無かった。

　　　　　　　　よしんば向けられたとしても、復讐を果たし切れるとは思えない。
　　　　　┗　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　┛

　　　　　　　　　　　　　　　 ―――――――― ､
　　　　　　　　　　　／::::::::::::::::::::::::::::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: :＼
　　　　　　　　　／:::::::::::::::::::::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. : : : : :　:＼
　　　　　　　／::::::::::::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. : : : : : :　:　:　:　: ＼
　　　　　　　　 /:::::::.:.:.:.:.:. : : : : : : :　:　:　:　　　　　　　ヽ
　　　　　　 /::.:.:.:.: : : : :　:　:　　　　　　　　　　　　　　　　 :.
.　　　　　　 |.:.: : :　:　:　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |
.　　　　　　 |:.　:　　　¨二ﾆ=ミ＿ノ　廴_ 幺=ﾆ二¨　　　 |
.　　　　　　 |:　　 ≫ ´　 __　　Ⅵ :ｉ|ｉ:ｉ|ｉ: Ⅳ　　__　｀ ≪　　 |
.　　　　　　 |　　 i{　　 ( ・ )　川　li|il　从　( ・ ) 　　}ｉ　　|
.　　　　　　 |　　　 ≧=― ‐=彡　　　　　ミ=‐ ―=≦'ﾞ　　 |
　　　　　　 :.　　　　　　／　　　　　　＼　　　　 : /
　　　　　　　　ヽ　　　　　/　　　　　　　　　ヽ　:　:　: /　　……
　　　　　　　　　／＼.　　　{　　　　　　　　 :　: } :　: : ／＼
　　　　　　　／　　　　　ヽ　　　　人:　:　:　:　ノ: : : : : :.:.:.:.:.＼
　　　　　／　　　　　　 ≧=‐≦ ＿ ≧‐=≦: : :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::::::::＼
　　　　　/　　　　　　　　 :　:　:　:　:　: : : : : : : :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::::::::::::::::::::::::::ヽ

.
666 ： ◆ez3Jk4e1ow ： 2012/05/06(日) 21:32:00 ID:Euql0.RU0: 　　　　　　　　　＿＿＿_
　　　　　　　　／　　　　＼
　　　　　　　／　　　　　　　＼
　　　　　　／　　_ノ　　ヽ､_　　＼
　　　　　　|　　（ ●）　　（● ）　　|
　　　　　　＼　　　（__人__）　　／　　　　　……村を襲ったのはバラン隊だったとしても、
　　　　　　 γ⌒　　｀ ⌒´ 　 ⌒＼
　　　　　　/　（＿__　　　　_＿）　＼　　　　座長達を殺したのは、偽人だお。
　　　　　　（＿＿＿_ ヽ　γ' ＿＿＿）
　　　　　／　　　　ヽJ　　し’　　　＼　　　偽人と戦うのなら……正騎士になる方が、正解なのかもしれんお。
　　　　／　 .／　　＼　　／　　＼　　＼
　　 .／　／　＼　　　　　　　　／ ..＼　.＼
　／'　__）　　　　ヽ､＿_人_＿ノ　　　（__　 ’＼
（＿／　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼＿）

.
667 ： ◆ez3Jk4e1ow ： 2012/05/06(日) 21:33:00 ID:Euql0.RU0: 　　　　　　　　　　　　　　　　　　, -‐　´￣｀　‐- .
　　　　　　　　　　　　　　　,. ‐´　　　　　　　　　　｀ヽ､
　　　　　　　　　　　　　／: : : : : : : : : : : : : : : : :　　　 'ﾊ
　　　　　　　　　　　　 /: : : : : : : : : : : : : : : : : : : :　　　　ﾊ
　　　　　　　　　　　 ./ : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : 　　　　ﾊ
　　　　　　　　　　　/: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : 　　　　　ﾍ
　　　　　　　　　　 .ｉ: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :　　　　　ﾍ
　　　　　　　　　　 |　: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :　　　　　.}　　　本当に大切なもの、
　　　　　　　　　　　ｉ　 : : : : : : : : : : : : : : : ､. : : : : ＿　　　　/
　　　　　　　　　　 ,.-'´￣￣｀''' : : : : : : : : : : : ｀￣　　￣｀'ヽ'　　　って一体何なんだお……
　　　　　　　　／: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :　　　　ヽ,
　　　　　　　 /: : : : : , : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : 　　　　ﾊ
　　　　　　　,ｉ: : : : : |: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : 、: : : :　　　　ﾊ
　　　　　／´: : : : : : }: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ヽ: : : 　　　　ﾊ
　　　　/: : : : : : : : ｉ': : : : : : : 〃: : : : : : : : : : : :　　ヽ､: : : 　　　　ｉ､
　　　/': : : : : : : 　ｉ: : : : : : : '": : : : : : : : : : : : :　　　ﾍ: : : : 　　　　ﾊ
　　 /　: : : : : :　　ｉ : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : 　　　　ﾍ : : : : 　　　　ﾊ
　ノ'　: : : : : :　／ｉ　: : : : : : : : : : : : : : : : : : 　　　　　ﾍ: : : : : :　　　ﾊ

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668 ： ◆ez3Jk4e1ow ： 2012/05/06(日) 21:34:00 ID:Euql0.RU0: 　　　　　┏　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　┓
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　脳裏を過る少女の後姿が、やる夫の心を揺さぶる。

　　　　　　　　やる夫は、なぜそうするかすら自覚しないままに、それから目を逸らすことに多大な努力を払った。
　　　　　┗　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　┛

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　　　　　　＼　　（__人__）　.　　／
　　　　　　　 /　　　｀⌒´　　　　ヽ

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669 ： ◆ez3Jk4e1ow ： 2012/05/06(日) 21:35:00 ID:Euql0.RU0: 　　　　　┏　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　┓
　　　　　　　　惑いの樹海を彷徨う彼を呼び戻したのは、帰宅したその部屋の主だった。
　　　　　┗　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　┛

　　　　／||ミ
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　|:::::::::::::::||／￣￣＼|| ｶﾞﾁｬ
　|:::::::::::::::||　_ノ　　＼＼
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　|::::::::::::::(_ノ／ . . . ||
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　　　　　　　　　　　　／　　　　＼
　　　　　　　　　　／ノ　　＼　　 u. ＼
　　　　　　　　　／（●）　（●）　　　＼
　　　　　　　　 |　　（__人__）　　　u. 　 |
　　　　　あっ…… . ＼　u.｀ ⌒´　　　　　／
　　　　　　　　　ノ　　　　　　　　　　　＼
.　　　　　　　　／´　　　　　　　　　　　　　　ヽ

.
670 ： ◆ez3Jk4e1ow ： 2012/05/06(日) 21:36:00 ID:Euql0.RU0: 　　　　　　　　　　 _-─―─- ､._
　　　　　　　　 ,-"´ 　　　　　　＼
　　　　　　　　/ 　　　　　　　　　ヽ
　　　　　　 / 　　　　　　＿／::::::＼_ヽ
　　　　　　　|　　　　　　　　　::::::::::::::　ヽ
　　　　　　l　　u　　　（　●)::::::::::( ●)
　　　　　　　` ､　　　　　　　（__人_）　 /
　　　　　　　　　`ｰ,､_　　　　　　　　／　　お、おかえり。
　　　　　　　　　／　　`''ｰ─‐─''"´＼

　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　／ _ノ　ヽ､_ ＼
　　　　　　　　 .|　（ ●）（● ）　|
　　　　　　　　 .|　　（__人__）　│
　　　　おう。　　 | 　　｀⌒ ´　　|
　　　　　　　　　　　| 　　　　　 |
　　　　ただいま。 .ヽ　　　　　　/
　　　　　　　　　ヽ　　　　 /
　　　　　　　　　　 >　　　 <
　　　　　　　　　　 |　　　　 |
　　　　　　　　　 |　　　　 |

.
671 ： ◆ez3Jk4e1ow ： 2012/05/06(日) 21:37:00 ID:Euql0.RU0: 　　　／￣￣＼
　　／　　 _ノ　　＼
　　|　　　（ ●）（●）
　　|　　　　（__人__）
　　|　　　　　　　　　ﾉ
　　|　　　 ∩ノ ⊃ }
　 /ヽ　　／＿ノ }　　　結局、今日はサボりか？
　(　ヽ　 /　　/　ノ
　　ヽ　“　　/＿|　 |
　　　＼＿_/＿＿ /

　　　　　　　　　　　　／￣￣￣＼
　　　　　　　　　　　／／　　＼＼
　　　　　　　　　／　（ー）　（ー）　＼
　　　　　　　　　 |　　　　（__人__）　　　　|
　　　　　……うん。＼　　　｀ ⌒´　　　／
　　　　　　　　　／　　　　　　　　＼

.
672 ： ◆ez3Jk4e1ow ： 2012/05/06(日) 21:38:00 ID:Euql0.RU0: 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ―― ．
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　　 : : `
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 '　　　　 : : : : :i　　　　　　　まぁしゃぁない。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　．　　j .／　　 .;
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　r' ､__ メゝ,,_,;　.:/　　　　　　　ばぁさんもなんも話してくれないから
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |r ﾞ　　/ ｀ｰ‐ ' /
　　i＾＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 | ｰ- ｲ　 "j　/　　　　　　　　事情はよく解らんが……
.　 ∩＼＼　　i＾.　　　　　　　　　　　　　　　　　＿∧ ´ﾆ‐ ￣　ｨ
　　| ヽ､／｀ー〉ヽ　　　　　　　　　　　 ,,＿＿__ｊ1/ l ' .　　　／ .|￣し;,.＿__　　　　そんな日もあるだろ。
　　'.__ ヽ　__ /　　' .　　　　　　　　 ,,,／//////ｊ;|.　| 　￣　　　.|＼_lj////∧
　　　　＼　　＼　　/　　　　　　　 ,,．≦//////////ハ　＼　　 /　　　 |ゝ////＼　これから城行ってくるから、
　　　　　＼__,　　l　|　　　　　／/////∧V///////;.＼─､　 ,/　　　 .////////;＼
　　　　　　　 ft．-‐‐{　　　　／////////∧V////.////;.V　　 "￣￣／/////////∧俺が上手い事言っといてやる。
　　　　　　　 ft．-‐‐ｆ　　　/////////////V///.://////j　　 :ﾞ　‐=/////////////∧
　　　　　　　　}////∧　／////////////////////////|l　　i, 　／//////////////j
　　　　　　　　,//////∨//////////////////////////,|i　　　__////////////////ﾊ
　　　　　　 |///////|////／/////////|///:////////|　　　　Yイ//////////////∧
　　　　　　 |///////////ノ/////////_∧//////////,|　　　 |/////////ノ l/////∧
.　　　　　　八///////////////／¨∨/////////////j|- 　↑ ｷ/////////////////,j
　　　　　　＼///////////／　　 ∨////////////j|_￣/　////　 //////,．イ////
　　　　　　　　　　＼j//ｨ//,/イ　　　　　∨///////////j|　　　|///　 //////j////////
　　　　　　　　　　　　　￣￣　　　　　　 ∨//////////j|　　 { .|//ｊ　////// .|//////
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 i///////////|　　　　|/////////　人//////

　　　　　　　　　　　　　　　　　　／￣￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　　　　 .　＼
　　　　　　　　　　　　　　　／　 _ ノ　　ヽ、_　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　 .|　　　（ー）　（ー）　.　　|
　　　　　　　……すまねぇお。 .＼　　（__人__）　.　　／
　　　　　　　　　　　　　　　　 /　　　｀⌒´　　　　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ、二⌒)　　　(⌒ニノ

.
673 ： ◆ez3Jk4e1ow ： 2012/05/06(日) 21:39:01 ID:Euql0.RU0: 　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　／　　 _ノ　　＼
　　　　　　　|　　　（ ⌒）（⌒）
　　　　　 |　　　　（__人__）
　　　　　　　 |　　　　｀ ⌒´ﾉ
　　　　　 ,|　　　　　　　 }　　いいってことだろ。
　　　　　／ヽ　　　　　　 }
　　　　　く　くヽ　　　　ノ　　　出るときは、フロントに鍵を預けてってくれな。
　　　　　＼　`' 　　　く
　　　　　　　ヽ、　　　 |
　　　　　　 | 　　　 |

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿_
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／_ノ　ヽ_＼
　　　　　　　　　　　　　　／（　●）（　●）＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　／::::::⌒（__人__）⌒::::: ＼
　　　　　　……わかったお。.|　　　　　（　（　　　　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　＼　　　　 `ー'　　　／

.
674 ： ◆ez3Jk4e1ow ： 2012/05/06(日) 21:40:00 ID:Euql0.RU0: 　　　　　┏　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　┓
　　　　　　　　荷物を取り着替えを済ませ、部屋を出ようとするやらない夫の背に、

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　やる夫は声をかけた。
　　　　　┗　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　┛

　　　　　　　　／　￣￣￣￣￣＼
　　　　　　／　　　　　　　　　　　＼
　　　　　／　　　　　　　　　　　　＼
　　　　／　　　　　　　　　　　　　＼
　　／. 　　　 ´￣` 、　　　, 、＿＿　　　＼
　　|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l
　 ..|.　　　　（　 ●）　ﾉヽ　　（　● ）　　　　　|
　　|.　　　　 ´"''",　　　　　"''"´ 　　　　 l
.　　＼. 　　　　（　　　 j　　　）　　　　　／
　　　　＼　　　　｀ｰ-‐'´｀ｰ-‐'′　　　／　　やらない夫？
　　　　／ヽ　　　　　　　　　　　　　　　イ＼
　　／　　　　　　　｀`ｰ- -‐'"´　　　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼

　　　　　　　　　　　　　　　　／　￣¨ 　､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .:' 　　　　 i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　　　　_.ﾉ,
　　　　　　　　　　　　　ん？　　 .}　　　　 (●)
　　　　　　　　　　　　　　　　 ,: ¨｀　- ､　(__ﾉ;
　　　　　　　　　　 _,... 　イ >ー--　､ﾍ´_ｧﾞ
　　　　　　　　　 fi　　　　,i!　　　 ,.　　　＞､
　　　　　　　　 ,iﾞi.|　　　 |　　　彡'´　　／´i
　　　　　　　 / ﾄ､ﾍ　　i!　　　i　　/ ,イ/　ﾘ
.　　　　　　　　 ,:ﾞ　i!､_ヽ!i|　　Vミ､ l!　,<r'_/　.ノｲ
　　　　　　　 ./ 　　　ﾊ!i|i:.　 i　　ﾞ. ヽ､_V_／_ .ハ
.　　　　　　 /´､ｿ　　/　ヾ.:.:.､.i!　　　　/.:ﾍ　　　/i
.　　　　　　 i　　　　f 　 }:.:.:., .:.i!:.　 .:.:..:.:.:.:V 　　 |

.
675 ： ◆ez3Jk4e1ow ： 2012/05/06(日) 21:41:00 ID:Euql0.RU0: 　　　　　┏　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　┓
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　やらない夫も、村を襲った一人なのか。

　　　　　　　　その問いかけを口にしようとして、すんでのところでやる夫は言葉を飲み込む。
　　　　　┗　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　┛

　　　　　　　　　＿＿＿＿＿＿
　　　　　　　　／　　　　　　　　　＼
　　　　　　／　　　　　　　　　　　　＼
　　　　　／　　　　　　,　　　､,,.-='､'､　＼
　　　／　　`┬;;;:::┬′　　ﾞ.ﾞ､;;;;::',ﾉ　　＼
　　／　　　　⌒ﾞ''''''´"　　　　｀''''''"　　u 　＼
　　|　　　　U　　　　　　　　　　　　　　　　　　|
　　|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|
　　＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　……
　　　＼　　　　　　　　　　　　　　　　　／

　　　　　　　　　＿_　　　　 ━┓
　　　　　　　　／　～＼　　┏┛
　　　　　　　／ノ　　(●)＼　・
　　　　　　　　　｜　(.／) 　 ⌒）＼
　　　　　　　　　｜　　（__ノ￣　　＼
　　　　　　　＼　　　　　　　　　 |
　　　　　　　　　＼　　　　　　　/
　　　　どうしただろ。　..＼　　⊂ヽ∩
　　　　　　　　　　　 /´　　 (,＿＼.
　　　　　　　　　　　 ./　　　　　　＼. ＼
　　　　　　　　　　 ../ 　 / 　　　 |. ＼ソ
　　　　　　　　　（　y'　　　　　 .|

.
676 ： ◆ez3Jk4e1ow ： 2012/05/06(日) 21:43:00 ID:Euql0.RU0: 　　　　　　　　　　　　＿＿＿＿＿＿＿＿
　　　　　　　　　　／　　　　　　　　　　　　＼
　　　　　　　　　／　　　　　　　　　　　　　　　＼
　　　　　　　／　　　　　　　　 ´￣｀　　　 ´￣｀
　　　　　／　　　　　　　　　　　　　　　　　＼
　　　　　 /　　　　　　　　　 /　　　　ヽ　　 /　　　ヽ
　　　　 |　　　　　　　　　　　　ゝ　　ー' 丿　　ゝー'　く
　　　　 |　　　　　　　　　　　　　　　　 /　　ﾊ　ヽ　 |
　　　　 |　　　　　　　　　　　　　　　ゝ＿ノゝ__ﾉ　 |
　　　　ヽ　　　　　　　　　　　　　｀´￣｀´　／
　　　　　　＼　　　　　　　　　　　　　　　　／
　　　　　　 > 　　　　　ヽ　＿＿＿＿＿／　　　　ごめん、なんでもねぇお。
　　　　　　 /　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ

　　　　　　　　　　　／￣￣＼ -、_
　　　　　　　　　　　 _,ノ　ヽ､__ 　 /　/ ,〉、
　　　　　　　　　　　（＝）（＝）／　´／ /)
　　　　　　　　　　 .（__人＿） {　　 , ' ´,/
　　　　　　……ん。　..'､`⌒ ´　 V　__, ＜´
　　　　　　　　　　　 |　　　　　〈´／::::Λ
　　　　　　　　　　　 | 　　　ﾔ::::::::::::::Λ
　　　　　　　　　　　　 `ｭ`ｰ─ｰ V::::::::::::::Λ
　　　　　　　　　　　　 /ﾑ _ , -.／V::::::::::::::Λ、
　　　　　　　 _,. -／:/:::ﾊ ,/´..::/i:::::::::::::::::::Vﾍ
　　　　　　　／/.／.:::/:::l　y .::::::/::::ｉ::::::::::::::::::.∨}
　　　　　　 j ::::::::>.:::/:::::l ./ .::::::::::::::::ｉ::::::::::::::::::::ﾚ;
　　　　　　 i :::r :〈 ::::i::::::::ﾚ .::::::::::::::::::::〉､:::::::::::::::::ﾉ
　　　　　　 .ｉ :::| :::::'., :i::::::/.:::::::::::::::::::::::::::`::-==::イ
　　　　　 .| :::| ::::::::', :i::/.::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/

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677 ： ◆ez3Jk4e1ow ： 2012/05/06(日) 21:44:00 ID:Euql0.RU0: 　　　　　┏　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　┓
　　　　　　　　少しだけ怪訝そうな顔をしてから、やらない夫は部屋を出ていく。

　　　　　　　　　　　　　部屋に残ったやる夫は、深いため息を吐いて、

　　　　　　　　　　　　　　再び独りきりの思索へと沈み込んでいった。
　　　　　┗　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　┛

圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭ヾ
圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭＼
圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭＼
圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭＼
圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭＼
圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭ヽ
圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭l
圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭l
圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭l
圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭"　　丶圭圭圭圭圭l
圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭l　　　　l圭圭圭圭圭|
圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭丶_ _ _ﾉ圭圭圭圭圭|
圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭/
圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭/
圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭/圭圭圭l圭圭圭ヽ
圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭l圭圭圭 |圭圭圭ｌ
圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭ヾ圭圭ノヾ圭圭ﾉ
圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭/￣￣
圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭/
圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭／
圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭／
圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭／

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678 ： ◆ez3Jk4e1ow ： 2012/05/06(日) 21:45:00 ID:Euql0.RU0: 　　　　　　　 ┌┐
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　　　　　┌─┼┼─────────────────────┐
　　　　　│　｜｜　　　　　┌―――――――――――――――┼―┐
　　　　　└─┼┼─────┼───────────────┘　｜
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　　　　　　　｜｜　　　　　 └―――――――――┼―――┼―――┘　　　　｜
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　　　　　　　｜｜　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｜　　 ┌┼――――――――┼―┐
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679 ： ◆ez3Jk4e1ow ： 2012/05/06(日) 21:46:00 ID:Euql0.RU0: 　　　　　┏　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　┓
　　　　　　　　　　　　　　　仕事の合間の、何もない時間。

　　　　　　　　できる夫は一人、通路の窓から城の中庭を眺めていた。
　　　　　┗　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　┛

　　 . .|　　　.|　　 .| 　　 |　　 . .|　　　.|　　. .|　　.|　　. .|　　.|　　 . .|　　　.|　　 . .|
＿__.,;;l＿__._;ｌ＿__.,;|＿_._;ｌ＿__.,;;l＿__._;ｌ＿_.,;;|＿_,,;ｌ＿_.,;;|＿._,;ｌ＿__.,;;l＿__._;ｌ＿__.,;;l
　 .|　　　|／>.、|　　.:|　　　|／>.、|　　 :|　　　|.／>.、|　　:|　　　|／>.、|　　　 |
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￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣

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　　　　 l
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　　　　｀┬― 　　　　　　　　　　　　　　 . :
　　　　　＼:.:.: : : : . . . . .　 . . . . . . . . . : : : : :
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　　　　　　　　｀ーｧ‐-. : : : : : : : : : : : : : : : : : :
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　　　　　　　　　　　/: : : : : : : :
　　　　　　　　/: : : : : : :

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680 ： ◆ez3Jk4e1ow ： 2012/05/06(日) 21:47:00 ID:Euql0.RU0: 　　　　　┏　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　┓
　　　　　　　　　　　そこでは、未だ撤退の命令が出ない近衛騎士達が、

　　　　　　　　　　　　　　　　　　徒に技を競い合っていた。

　　　　　　　　鋭い剣戟が交わされる音が、上階の騎士補生の耳にも届く。
　　　　　┗　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　┛

　　　　　　　　　　　　　　＼／　i7i7　　　　　　　　　　　　　 /l
　　　　　　　　　　　　　　／＼／　　　　　　　＼　　　　　 //
　　　　　　　　　　　　　　　／＼　ヤ　イ　　　 / 　　 //
　　　　　　　　　　　　　　　　　.　:　　:　　.　　　＿／　　　 O
　　　　∧ __o__∧　　　　　　　　|　 /　,　　　　　く￣＼ー――――＿＿＿
　　　　ヽ/ __二lﾉ　　　　＼__ノし/／､　　　　　 [≡≡,lゝ――――――＿＿＿＿
　　　　ﾉ,,,|；ﾟД)　　　＿＿)/⌒ヽ(＿ ',　　　 /^(дﾟ#[_lつ[二二二＞―――＿＿＿＿＿___
――┼とii＿ii_ヾ⌒ヽ　　￣)ヽ__ノ（￣￣￣　　| {とii[二]〈――――￣￣￣￣￣￣￣
　＼ヾ＼ヽ,,,,,ヽヽ)il |　　／⌒|「⌒＼　　　　　ヽ_/ヽllllつl―――――￣￣￣￣￣
　　　　　 /.........ゝ__ノ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ,)――￣￣￣￣
　　＼从〈_/ 　ヽ)

.
681 ： ◆ez3Jk4e1ow ： 2012/05/06(日) 21:48:00 ID:Euql0.RU0: 　　　　　┏　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　┓
　　　　　　　　できる夫は、半ば無意識に、手にした黄色い布を鼻腔に近づける。

　　　　　　　　　　　　既に本来の持ち主の残り香すら消えたそれであったが、

　　　　　　　　まるで本人にそうしたように、できる夫はやさしくそれに口付けした後、

　　　　　　　　　　　　　背後からの足音に気付いてそれを再び懐に仕舞う。
　　　　　┗　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　┛

　　　　　　　　　　　　＿＿＿,........._
　　　　　　　　　　　　　｀ヽ､....._　　　｀''ー―=-――― ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ　　　　　　　　　　　ヽヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀>ー―‐ ､　　　-､　 /　 l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　〈　　　　　r―――ﾞ‐'"　 }
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ　　　　｀ヽ　　　　　ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 r-‐'''' - ､　　 l}　　　　　 }
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀''ー- ､_｀''　∧　　　　 {
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀'ｰ{　ヽ　　ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　 ,.ｲ　／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,j..ノ/ /´
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　ﾉ/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_,/''７'''ー'ﾞ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　_,..... - 'ﾞ /／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀ー―‐'ﾞ

.
682 ： ◆ez3Jk4e1ow ： 2012/05/06(日) 21:49:00 ID:Euql0.RU0: 　　／￣￣＼
　／　　 _ノ　　＼
　|　　　（ ●）（●）
.　|　　　　（__人__）. ｒｍ､
　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉｒ川 ||
.　 |　　　　　　　 },.!　ノ'
.　ヽ　　　　　　ｒ / .|
　　ヽ　　　　　ノノ　ﾉ　　よぅ、できる夫。
　　　/　　　／ .／
　　　|　　　　／
　　 |　　　　i´

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　　＼
　　　　おや、やらない夫さん。　　.／⌒　　 ⌒　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　／（● ）　（● ）　　　ヽ
　　　　こんにちわ。　　　　　　 | 　　 __´___　　　　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　＼　　`ー '　　　　　／
　　　　　　　　　　　　　　　 /　　　　　　　　＼

.
683 ： ◆ez3Jk4e1ow ： 2012/05/06(日) 21:50:00 ID:Euql0.RU0: 　　　　＿＿＿_
　　　／　　　　　＼
　　／　　 ―　　― ＼
　／　　（●）　（●）＼
　|　　　　　　___´__　　　|
　＼　　　　`ー'´ 　　／　最近、毎日いらしていますね。
　/　　　　 ∩ノ ⊃ 　／
　(　＼　／＿ノ　|　 |　　　　今日もまた、バラン様の所へ？
.　＼　“　　／＿＿|　 |
　　　＼／＿＿＿／

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　_ﾉ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　　　　（一）
　　　　　　あぁ。　　　　　　　　　　　 |　　　　　（__人）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　　　　　ｌ
　　　　　　色々とあってな。　　　　　　 |　　　　　　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ　　　　　　ﾉ
　　　　　　勘弁してほしいんだがなJK。　ヽ　　　　/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　　　　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　　　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |. 　　　 |

.
684 ： ◆ez3Jk4e1ow ： 2012/05/06(日) 21:51:00 ID:Euql0.RU0: 　　／￣￣＼
　／　　 _⌒　＼
　|　　　（●）（●）
.　|　　 ⌒（__人__）
　 |　　　　 |r┬| .}　　そういや、お前正騎士に内定したそうじゃないか。
.　 |　　　　ｰ―' }
.　ヽ　　　　　 }　　　おめでとうだろ！
　　ヽ　　　　ノ

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　⌒ 　　⌒＼
　　　　　えぇ、おかげさまで。　...／　　（ ⌒）　（⌒）＼
　　　　　　　　　　　　　　　 |　　　　　　___´__　　　|
　　　　　ありがとうございます。 . ヽ、　　　　`ー '´　／
　　　　　　　　　　　　　　　　ノ　　　　　　　　　＼

.
685 ： ◆ez3Jk4e1ow ： 2012/05/06(日) 21:52:00 ID:Euql0.RU0: 　　　　　　／￣￣￣＼
　　　　　／　ノ　　　　ヽ＼
　　　／　（●）　（●）　＼　　　　　　　　叙勲式は今度の戦勝祝賀式典で
　　　 |　　　　　__´　_　　　　|
　　　＼　　　　￣　　　／　　　　　　　　行われるそうですので、
　⊂⌒ヽ〉　　　　　　　　く　/⌒つ
　　＼　ヽ　 /　　　　　＼　ヽ　/　　　　　　それまではまだ騎士補生ですけどね。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _,ノ　ヽ､_ 　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（●）（● ）　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（__人___）　　　 |
　　　　　正騎士になっちまえば、　　　　　　　　 '､　　　　　　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｜　　　　　　｜
　　　　　仕事にもよるが暫くは忙しいだろうなぁ。　　 |　, 　　　／_.{
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀ｧﾆニ＜／／〉、＿_　__
　　　　　……どんな職務を希望しているんだ？　　 ,./ /＼　／ : : : : : : ＞ : :＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_／ /|ｲ:::::/∨. : : :l: : : : : : : : : : :.丶
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／. : : : :| ./｀Y / : : : 」: : : /: : : : : : : : }
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,´ : :/: : : :| ｉ::::::|/ : :／: : : ／: : : : : : : : :|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 { : :/. : : : :|/:::::/ : : : : : : : | : : : : : : : : : ,'
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/ : :,' : : : : : |::::/ : : : : : r---く´ニ＼: ヽ:ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　､'ｰr,_| : : : : : :|:/ : : : : :_/二ヽ　V: : : : ｀ :´
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／ :.／￣＞＜ :./ : : : : :/ 二ヽ_」┘: : : ∨}
.　　　　　　　　　　　　　　　　　　 / : : :ム　/ : : : :￣￣￣￣~ﾞ''-ゝ.」: : : : : ∨ :}
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　{ : : : : : :＼､ : : : : : : : : : : : : : : : :＼. : : :∨ : :l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ: : : : : : : :￣"＼ : : : : : : : : : : : : : : : ／ : : :{

.
686 ： ◆ez3Jk4e1ow ： 2012/05/06(日) 21:53:00 ID:Euql0.RU0: 　　　　　┏　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　┓
　　　　　　　　　　一概に正騎士といっても、その職務は多岐に及ぶ。

　　　　　　　　　一番多いのは地方行政を司る領主・代官職であるが、

　　　　　　　　　　　　　　　戦闘に特化した近衛騎士をはじめ、

　　　　　　　　　　　　領都において政策の立案施行を行う内務官、

　　　　　　　　紛争を調停する判事なども、正騎士の重要な職務である。
　　　　　┗　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　┛

　　　　　　　　＿＿＿_
　　　　　　　／　　　　＼
　　　　　／　─　　 ─　＼
　　　　／　（●）　（●）　＼
　　　　|　　　　　___'___　　　　 |　　今、巡回監察官補の席に空きがあるそうでして。
　　　　＼　　　`ー'´　　　 ,／
　　　 /⌒ヽ　　ー‐ 　　ｨヽ　　　それを希望しようかなと思っています。
　　　/ 　　　　,⊆ニ_ヽ、　 |
　　　/　　／　r─--⊃、　|
　　　|　ヽ,.ｲ　　｀二ﾆﾆうヽ.　|

　　　　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　／　　 _ノ　　＼
　　　　　　　　　　　　　 |　　　（一）（●）
　　　　　　　　　　　　　 |　　　　（__人__）
　　　　　　　　　　　　　 |　　　　　｀⌒´ﾉ
　　　　ほぉ、そりゃまた。 . |　　　,.<))／´二⊃
　　　　　　　　　　　　　ヽ　/ ／　 '‐､ﾆ⊃
　　　　　　　　　　　　　　ヽ､ｌ　　　　´ヽ〉
　　　　　　　　　　　 ''"::l:::::::/　　　 __人〉
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687 ： ◆ez3Jk4e1ow ： 2012/05/06(日) 21:54:00 ID:Euql0.RU0: 　　　　　┏　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　┓
　　　　　　　　　　　　　　　　　　巡回監察官とは、大公領内全域を巡回しながら、

　　　　　　　　　　　　　　　領主や代官の不正発見や各種調整にあたる職務である。

　　　　　　　　　　　一か所に長期間留まることは稀で、原則として旅から旅の生活となる。

　　　　　　　　　　　　　　　　　危険を伴うことも多いため希望者が少ない半面、

　　　　　　　　一定の期間を勤め上げれば、領都において上級職に転任される可能性も高い。
　　　　　┗　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　┛

　　　　　　　　　 ,.．¨￣￣¨丶
.　　　　　　　 /　　　　　　　　＼
　　　　　　　 / ｀ヽ　　　　　　　　ヽ,　　先々どんな仕事をしていくにしても、
　　　　　/（ ○）　　´￣
.　　　　　 i　　　　　（ ○）　　　|　　領内各地の状況を把握しておいた方が
　　　　　　　＼　　´　　　　　　　/
　　　　　　＼ `ｰ　　　　＿_／　　　色々と役に立ちそうですから。
　　　　　　　　　 /　　　　　　　　＼

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／￣￣￣￣￣￣￣￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／ ;':::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::'; ＼
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　　　　　　超が付く激務だって聞くだろ。　│　ヽ::::::::::::::::ﾉ　　:;:;:;:;:;:;:;;゛ヽ::::::::::::::::ﾉ.　　│
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　　　　　　……大丈夫か？　　　　　　 .│　　;::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::; 　　 │
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688 ： ◆ez3Jk4e1ow ： 2012/05/06(日) 21:55:00 ID:Euql0.RU0: 　　　　　┏　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　┓
　　　　　　　　　　　　　　　やらない夫に伝えた理由もけして嘘ではないが、

　　　　　　　　公費で領内を回ることができるのが、彼がその職を希望した最大の理由。

　　　　　　　　一か所に縛られてしまう代官や内務官よりも、人を探すのには向いている。

　　　　　　　　　それを思えば、激務などは彼にとって躊躇いの理由とはならなかった。
　　　　　┗　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　┛

　　　　　　　　　　＿＿＿＿＿
　　　　　　　　／　　　　　　　　＼
.　　　　　　　　／　　　　　　　　＼
.　　　　　　／　　　　　　　　　　　　＼
. 　　　　／　　　　　　　　　　　　　　　　＼
　　　　　／　　　　 ´￣` 、　　　　, ´￣　　　　　ヽ
　　　　 |　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |
　　　　 | 　　　（＿_ ）　　　　（＿_ ）　　　 |
　　　　 |　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |
. 　　　＼　　　　　　　　 ´　　　　　　　　　／
. 　　　　＼　　　　　 - ─‐‐-　　　　／　　　もとより覚悟の上です。
　　　　　　／ヽ　　　　　　　　　　　　　　イ＼
　　　　／　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　 __,ノ　 ⌒
　　　　　　　　　　　　　　　　　　｜　　(⌒ ) (⌒ )
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｜　　（___人__）i
　　　　　……大した根性だろ。　　 |　　　　　　　　ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　　　　　|
　　　　　頑張れよ。　　　　　　　　　人､　　　　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　 _,イﾄ､ヽ、 __ ,_ ノ
　　　　　　　　　　 ,.　-─‐-´ 　｀, へ　＼__､_ﾊ
　　　　　　　　／　　　　　　　 :i 　ハ､　イ;;ヽト、
　　　　　　　　ﾄ⌒　　　　　　　　:i　　｀<´.〉:.;〈ヽ＼､
　　　　　　　 /　, : . ＼　　　　　 :L_＿　｀v;;;;ﾍ ' ,＜ヽ
　　　　　　　ﾉ　l : : : .　ヽ: .　　　　　く　　　'';;;;;ﾍ l　｀l　｀-、
　　　　　　　 i　　!: :　　　、: : : : 　　　ヽ　　'';;;;ﾍi 　 i　　r i
　　　　　　 /　　　´: : :　　' : : :　　　　　＼　 '';;;::|　 ,|　__| |
　　　　　　　　/　　　　: : 　　γイ: .　　　　　　｀､　 ':;;:|　 l、__j.|
　　　　　 /　　　　　／／: : : : : : . .　　　　　｀､｀':'}　 |　 |!

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689 ： ◆ez3Jk4e1ow ： 2012/05/06(日) 21:56:00 ID:Euql0.RU0: 　　　　　　（⊃￣￣＼
　　　　　（⊃　　 _ノ　　＼
　　　　（⊃　　（ ●）（●）
　　　　　|　　　　（__人__）
　　　　　|　　　　　｀ ⌒´ﾉ
　　　　 |　　　　　　　 } ＼
　　　　／ヽ　　　　　　 }　　＼　　　しかしまぁ、そうなると
　　　／　　ヽ､＿＿__ノ　　　）
　／　　　　　　　　.　　|　＿／　　ゆっくりできるのも
　|　　　　　　　　／￣￣（＿)
　＼　　　＼　／|　ＪＪＪ　（　　　　　あと少しだろ。
　　　＼　　／　　／⊂＿）

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　⌒ 　　⌒＼
　　　……そう言われると、　　　　 .／　　（ー）　（ー）＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　 u　　　 ___´__　　　|
　　　少し名残惜しい気もしますねぇ。...ヽ、　　　　`ー '´　／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ノ　　　　　　　　　＼

.
690 ： ◆ez3Jk4e1ow ： 2012/05/06(日) 21:57:00 ID:Euql0.RU0: 　　　　　　　　　　　　　￣￣　､
　　　　　　　　 ´　　　　　　　　　＼
.　　　　　 /　　　　　　　　　　　　　＼　　　　　　　　　そういやここに戻ってから、
　　　　　 /　　　　　　　　　　　　　ヽ
　　　　ｉ　　　　　　　　　　　　　　　　　丶　　　　　　飲もうつってまだやってなかっただろ。
　　　　 l　　　　　　／￣　　　　　　丶
　　　　 |　　_＿　　　　 _　ヽ　　　　　丶　　　　叙勲式の後にでも
　　　　ヽ/　　　　　　ｉ　ｲ::::ヽ l　　　　　　　丶
　　　　　ヽ　　 _　ヽゝ_ゞ::ノ '　　　　　　 ',　　　時間取れればまた集まって飲むか。
　　　　　　　丶ｉｲ:::ヽ　l　　｀ヽ　　　　　　　ヽ
　　　　　　　　ゝゞ ',　ヽ _　　丿　　　　　　　　＼‐､-..､
　　　　　　　　　ヽ　ゝﾉ , ‐ ´　　　　　　　　　　　　ソ:.:.:.:＼
　　　　　　　　　　ヽ　　´　　　　　　　　 '　　　 /:.:.:.:.:.:／＼
　　　　　　　　　　　＼　　　　　　　　　　　　/　　／:.:.:.:.／:.:.:.:.:.:.ヽ､
　　　　　　　　　　　　＼　　　　　　　　　　/　／:.:.:.:.／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.｀ヽ､
　　　　　　　　　　　　　ヽ　　　　　　／　 /:.:.:.:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.｀ヽ､
　　　　　　　　　　　　　ヽ　_＿　ィ　　　/:.:.:.:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:

　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿
　　　　　　　　　　　　／ ⌒　　⌒＼
　　　　　　　　　　／　（⌒）　（⌒）＼
　　　　　　　　　／　 ///　__´__ /// ＼
.　　　　　　　　　　 |　　　　　 |r┬ |　　　　|
　　　　えぇ、是非！...＼　　　ﾞー' 　　　,／
　　　　　　　　　 /⌒ヽ　　　　　　ｨヽ
　　　　　　　　　　 ./ rｰ'ゝ　　　　　　　〆ヽ
　　　　　　　　　 /,ﾉヾ　,>　　　　　　ヾ_ノ,|
　　　　　　　　　 |　ヽ〆　　　　　 |´　|

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691 ： ◆ez3Jk4e1ow ： 2012/05/06(日) 21:58:00 ID:Euql0.RU0: 　　　　　┏　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　┓
　　　　　　　　　　　　　その後、簡単なあいさつを交わすと、

　　　　　　　　二人はそれぞれ全く別の方向に向かって歩み始めた。
　　　　　┗　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　┛

　　　　　　　　　　　　　　_. -―――- ､.__
　　　　　　　　　　　　／　　　　　　　　　　｀ヽ､
　　　　　　　　　　／　　　　　　　　＿__　　　＼
　　　　　　　　　／　　　　 ,-‐ ﾞ´￣　　　　　　　＼
　　　　　　 .／,＿_　　　　　,-―- ､　　　　　　　　＼
　　　　　　　「　　　　　　　　{r'ﾞ￣:::ﾊ i　　　　　　　　 .ヽ.
　　　　　　　}　 /´ヾ. 　　　　ii:::::::::::::::i i　　　　　　　　＼
　　　　　　/　 .iｿ::::ii　　　　 ii:::::::::::::ﾉﾉ　　　　　　　　　　ﾍ.
　　　　　 / 　　i;::::::ii　　　　　ヾ-‐ﾞ´´　　　　　　　　　　　　　ﾍ.
　　　　　{　　　ヽノ'　　　　　　　　　　　　　　　　　 i.
　　　　　i　　　　　　　　、　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　}
　　　　 {　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾉ　　　　　　 .＿＿＿＿＿
　　　　　ﾍ.　　　,.　‐ 　　―　―　　、　　　　　　　　　　　ノ　　　　　,　'　　　　　　　　　' ､
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　　　　　　　　＼　　　　　　　　　　　　　　　　　 _. -‐ ´ 　　　 . ,'　　　　　　　　　　　　 i
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　　　　　　　　　　　i ／　　　￣￣　　　 .／　　　　　　　＼　　...|　　　　　　　　　　　　　　 |
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　　　　　　　　i /　　　　　　　　　　　　　　　　　　i. 　　　　　　　 } 　人　　　　ー――´ｰ
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692 ： ◆ez3Jk4e1ow ： 2012/05/06(日) 21:59:00 ID:Euql0.RU0: 　　　　　　　 ┌┐
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　[|[||　　To Be Continued....!　　　 >
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694 ： ◆ez3Jk4e1ow ： 2012/05/06(日) 22:00:00 ID:Euql0.RU0: 本日の投下は以上となります。
ご覧いただきまして、ありがとうございました。

なお、次回の投下は5/11（金）21：00～を予定しております。
お時間ございましたら、どうぞまたお付き合いください。

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693 ：名無しのやる夫だお： 2012/05/06(日) 21:59:55 ID:m3OuZ/1U0: 乙！
695 ：名無しのやる夫だお： 2012/05/06(日) 22:00:25 ID:8N7U2Gts0: o乙ー
699 ：名無しのやる夫だお： 2012/05/06(日) 22:04:46 ID:0BhX21Ag0: 乙でした
700 ：名無しのやる夫だお： 2012/05/06(日) 22:24:26 ID:p1W.2YcI0: 乙です
702 ：名無しのやる夫だお： 2012/05/06(日) 22:30:50 ID:s0jE0mc60: 乙津
703 ：名無しのやる夫だお： 2012/05/06(日) 23:05:57 ID:rMa7UCl60: 乙！
707 ：名無しのやる夫だお： 2012/05/07(月) 14:48:44 ID:riIqOVo60: 乙でした
696 ：名無しのやる夫だお： 2012/05/06(日) 22:01:37 ID:EEUZfdGE0: 乙
最後の１レスが、なんとも
704 ：名無しのやる夫だお： 2012/05/06(日) 23:23:33 ID:cv7YnGzs0: 交わることはあれど、同じ道を歩くことは出来ないんだなぁ。乙っした！
706 ：名無しのやる夫だお： 2012/05/07(月) 04:27:00 ID:3n6nvk.Qo: 乙～。

岐路だねぇ。
697 ：名無しのやる夫だお： 2012/05/06(日) 22:02:13 ID:LjlCt3/k0: 乙でした
いく夫ってただの子悪党キャラだと思ってたけど結構やり手っぽいね
698 ：名無しのやる夫だお： 2012/05/06(日) 22:02:53 ID:8Dip0iUA0: 乙ー。世知辛い事だらけだなぁ……
701 ：名無しのやる夫だお： 2012/05/06(日) 22:27:26 ID:umoI.ZFY0: 乙でした
やる夫もできる夫も大変だ
705 ：名無しのやる夫だお： 2012/05/06(日) 23:50:12 ID:MbjfNmn.0: 乙でした

できる夫は主戦派について、
やらない夫は和睦派につかざるを得ない立場で、
やる夫は迷ってると

水銀燈ばあさんはこれを把握してるのかなあ
709 ： ◆ez3Jk4e1ow ： 2012/05/11(金) 20:00:00 ID:juQ1V45E0: こんばんわ。
本日21：00～、第47回を投下いたします。
お時間ございましたら、どうぞお付き合いくださいませ。

>>693 >>695 >>699 >>700 >>702 >>703 >>707
乙ありがとうございます！

>>696、>>704、>>706
道は時に合流し、別れ、続いて行きます。
再び交わる時にどうなっていくのか、描いて行きたいと思います。
今後ともお付き合いくださいませ。

>>697
まがりなりにも流通・小売の経営者ですから。
2代目ですけど。

>>698
此処から先は、ひたすら世知辛いお話が続きます……

>>701
彼らにとっては試練の時です。

>>705
水銀燈には水銀燈の葛藤があり、
立ち位置が決めきれてない感じです。
暫く先で出てきますので、もうしばらくお待ちください。