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炎の記憶 番外・I
- 714 ： ◆ez3Jk4e1ow ： 2011/07/15(金) 21:01:00 ID:x2/xJty.
▽△▼▲▽△▼▲▽△▼▲▽△▼▲！！CAUTION！！▽△▼▲▽△▼▲▽△▼▲▽△▼▲▽△▼▲
▲▽△▼▲ ・主に世界設定関係の補足説明を目的とした番外編です。 ▼▲▽△▼
▼▲▽△▼ ・やる夫、やらない夫、蒼星石等主要メンバーは出てきません。 ▼▲▽△
△▼▲▽△ ・ほぼ全編説明文で構成されています。 △▼▲▽
▽△▼▲▽ ・本編に大きく関連するものではありませんし、本編に出てこない △▼▲▽
▲▽△▼▲ 設定も混じっていますが、よりご理解いただけるかなぁと思い作成しました。 ▽△ ▼▲
▼▲▽△▼ ・濃厚な妄想厨二成分満載です。ご了承くださいませ。 ▲▽△▼▲
△▼▲▽△▼▲▽△▼▲▽△▼ ▲▽△▼▲ ▽△▼▲▽△▼▲▽△▼▲▽△▼▲ ▽ △ ▼ ▲ ▽△▼
.- 715 ： ◆ez3Jk4e1ow ： 2011/07/15(金) 21:02:00 ID:x2/xJty.
【やる夫】 炎の記憶 【ファンタジー】
-番外・I- .
.
- 716 ： ◆ez3Jk4e1ow ： 2011/07/15(金) 21:03:00 ID:x2/xJty.
1. 魔物と人外
.- 717 ： ◆ez3Jk4e1ow ： 2011/07/15(金) 21:04:00 ID:x2/xJty.
┏ ┓
大陸の各所で『魔物』と呼ばれる強大な力を持った野生動物が確認されている。
その圧倒的な力に反比例し、個体数は絶対的に少ない。
大抵は人里離れた土地に生息している。
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ｨ! ,ィ!
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Ⅷ､ ,ｨ劣Ⅳ
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ｲ三ミ从川从彡ｲ三ﾐx.. ﾘ ﾄ､
f三{⌒＼从从／ |三ミﾐ ｉ} ＼ ＿
ﾙ三ア´ ￣￣ ﾏ三ミミ /i ﾐ､ ヽ
ji彡ﾐ { ､ i / } ミﾊ三ﾊ i! i! :､
V彡! 弋ｬ､ii_,ｨツ ﾉ川三:ｶ i i! : : ﾊ
ﾙ从､. i i 从川川ｶﾘ i! ﾘ / j: i
从ﾊ八 _了_ //从川ツ i i! ﾂ i|
乂从ﾊ{www}!ﾉ从川ﾂ i} i / :i |
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/ / ,' ; / .! i :. iヽ ヽヽ ヽ ﾉ.ﾉ
/ / / / ! .i i i i ＼ヽ レ'
/ / / / i :i i ij ｀i i
＿.ノ :／‐ ' ./ i 乂 ﾉ! 乂 _ﾉ j
/Y Y γ .:j ﾞー―'"´ i ,,. i ,,. i辷{ ,.i ,,.仁} 弋土iツ
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.- 718 ： ◆ez3Jk4e1ow ： 2011/07/15(金) 21:05:00 ID:x2/xJty.
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中には、人語を解するものや高い知能を持ったものも存在し、
時には人間に知恵を授けることもあるという。
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' ' , , , , ゞﾆ二ー――――― ＿＿
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' ' ',',',', ｀,.＜ ｀ ＜ ｀＞､
' ',',',',',',',｀,＜ ヘ ｀＞､
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|i ||し' ／／ ￣ ` マﾆ ,' ' _二='´ ノ. ＼ ＼ ＼
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､ V K / `ｖ. ノ ; ヽ' ' ' ＼ ＼ ＼
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ﾐ ,ｨ ｲ. 弋 ,' , ヽ ='´ /´ ヽ ＼ `＼ ~ヽ
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.- 719 ： ◆ez3Jk4e1ow ： 2011/07/15(金) 21:07:00 ID:x2/xJty.
┏ ┓
また、常人を明らかに凌駕した能力を持つ『人外』と呼ばれる存在も知られている。
世界の始まりの頃から生き続けるもの、傷付いても再生する者、
黒い血と鋼の筋骨を持つものなど、その噂は尽きないが、
一部を除いて、彼らは大抵、他の人間に紛れひっそりと生活している。
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, へ.
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. >{￢ナ￢ナ }く ,ﾘ::::::::に^Y:V :川 | | i i
,イ＞-､,.─==彡xﾊ . -── ＜:::::::r=廴人::Ｖ l l 川｜ l !
. /: ﾚ'´:r彡'⌒ヽ: >:'´.:.:.:.:_＿__:.:.:.:.:.:.:.:.｀厂￣￣￣￣￣|l l｜ 川
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.- 720 ： ◆ez3Jk4e1ow ： 2011/07/15(金) 21:08:00 ID:x2/xJty.
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その正体は、遥か太古に失われた禁呪により生み出された存在の末裔であるとか、
自ら人間を辞めた者であるなどと言われているが、本人たちがその真相を語ることは少なく、
それを知るものが口を開くこともまた、無い。
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ﾆ二三三三三三三三! '三＞‐ｲ::: ／/ハ∨ /.:::|}〉〈{トr――＜三三三三三三三三三
三三三三三二ア ￣| ｌ┬ｌ|}〉〈{|::〈〈:// l/ ｌ '.::::::|}〉〈{|::|l::::::::::::::..＼三三三三三三三{￣
ﾆ三三三三三/.::::::::::::| |::|::ｌ|}〉〈{|::::ヽｲ ' |｜＼:|}〉〈{|::|l::::::::::::::::::::..＼三三三三三三ト､
三三三二 イ/ .:::::::::::::| |::|::ｌ|}〉 ＾⌒|:| l ハ.| ｀ 〈{|::|ｌ::::::／..::::::::::::. ヽ三三三三三/⌒
／}三三／_/ .::::::::::::::::ｌ |::|:〈￣廴ト-|:|―| ｌーｌ|⌒ー仁Ⅵl:::::/ .:::::::::::::::::::::|＼三三三三{
|三／／..::::::::::::::::::::::.、{:::ｌ:/⌒ ーr‐lィｆZ| |ーﾘ'´￣ ｀ヽ:::::j :::::::::::::::::::::::::〉、＼三三三ゝ、
}ア／...::::::::::::::::::::::::::::..＼/ 〉:ヾごﾍ {:::〈 ∨.::::::::::::::::::::::::/／＼ ヾ三三三|
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┏ ┓
かつて、神話とも呼べる遥か昔、
数回、人外がその圧倒的な能力を持って大陸を支配しようとしたことがあった。
しかし、その目論見は、他の人外や人々の手によって阻止され、或る者は大海の深淵に、
また或る者は燃え滾る火山の火口に封じられたと伝えられる。
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＿,,,.... --イ ｌﾞﾞ￣__,,,.... -―''''''"ﾞﾞ!ご'-、 ._ ／ !.＼ ＼ /./ │ .!-
´゛._,,,,.... --イ 广´ ｀'-.,ﾞ'＜ ｌ .＼ .＼ /./ ,│ .!
´ .lﾞ ｌ _ ／ .｀'- ＼ ｌ ＼ .＼ ././ ／ l. |- 722 ： ◆ez3Jk4e1ow ： 2011/07/15(金) 21:10:00 ID:x2/xJty.
2. 地理
.- 723 ： ◆ez3Jk4e1ow ： 2011/07/15(金) 21:11:00 ID:x2/xJty.
┏ ┓
バラン大公領の所属する国家であるエスティヒガルドは、大陸東部に位置する。
以前は精々中規模の王国であったが、現王シャルル一世が戴冠してから急速に勢力を拡大。
今や大陸の中でも五指に数えられる国力と版図を持つに至った。
┗ ┛
／ ∠＿ ｀丶、
／ ∠ 丶 ＼
＿_／ ィ ／￣ ‐￢ミ、 ＼ ヽ
／(:::/＿ ／:::::/イ ヾﾆ三≧＼ ヽli |
＼::::::::::::::::::::〈 ヽ、弋ｯﾐﾒ;;ヽ }| l、
｀ ｰ- _::::::ハ、 ｀ 二＾彡ﾍﾙ'厶〉
＞- ､ヽ 〈ﾃ7
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｀ ｰ- ､ ::: |::::::::::::::| | ,,.. ''´ ｰ ￢;;／ '
／⌒Vﾍ:::::::::::/ 〃z‐＿＿,,,,,,......、´ /
､ /:::::::::::::ト-`ｰ＜／| ´ ｚ.,,＿＿ ｀7/
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.- 724 ： ◆ez3Jk4e1ow ： 2011/07/15(金) 21:12:00 ID:x2/xJty.
┏ ┓
国土の東端のその先には、どこまでも大海原が続く。
エスティヒガルドと他地域を繋ぐ王国の玄関口であり、海岸線には幾つもの貿易港が存在。
自由都市群を形成し、王国に富と文化をもたらしている。
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.- 725 ： ◆ez3Jk4e1ow ： 2011/07/15(金) 21:13:00 ID:x2/xJty.
┏ ┓
西側には、広大な砂漠がその身を横たえる。
砂の下には古代文明の遺跡が眠っているが、
そこをねぐらとする『沙族』と呼ばれる蛮族以外に生活するものは無い。
『沙族』は、閉鎖的な部族集団であり、四六時中部族間抗争を繰り広げているが、
年2回訪れる砂嵐が吹き荒れる季節のせいで互いに攻めきることができず、
その勢力争いは有史以来一度も決着していない。
┗ ┛
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〃 ヽ
,． － ､ ,' ,ｨ'77ﾊ. ', , - 、
〃 ＿ヽ , ￣ ､ /| |'////| Ｙ 〃 ヽ
ｉ i ///匁:i / ,ィｚ､ Y ,.ｲｌ:| |'////| :| | ｒｨ7ハ '， , ´ ｀ヽ
| | 《'////,' | 〃ｌ l,ﾞ//∧ :| / ll |: V//,'ﾘ. 《 l! {///∧ i / ｉ ,ィ77ｘ.’，
ｒ=ｨ| | 》////, | /l | l|////|／ l | V/ｲ 巛ヽ | }//// ;ヽ. ,ｲ | |////7z|: /,
／i| || |V///／| | i! ｌ| l|//// l ! | V,'| || |V l//ｲ l | ト､ _,｡=|:| l | |////7ﾞ:| | |
／ｌ| | || |..V／／ ト 、 | l|/// | | ｉ Ⅵ || | V ﾄ/ｵ |./| ﾞ，人_ |:| l | |////| | | |
/| ||| | || ｌ／／ l ｌ : ヽ |//ﾘ ｌ :|| | | ｌ ：| || | V Ｙ ｌ | |. ／｀ヽヾｌ | l | |////| | | |
,ｲ |ｔ_ﾘ:| | l;／／| | | | i ｌ|'// l! ｌ| | | | |: l| | V ∧ l! ｌ | |/ ヾl | l | |V//,'| | | |
. /|L || | |／／ i! | | | | l/ |/// l| l | | | |: l| | 〉| ｌ| l! ｌ | ｆ⌒`ﾐ ｌ | | V/,ﾞ| | | |
/ 三≧/／／ | | | | | | '_, |//ｹ＝ﾐ＿| l | | | |: l| |,／ | ｌ| l! ｌ | | ＼l l |: V,'| | | |
. / ｢|. ／／l | | | | | | |〃／ﾞヽ/ =ヨТTT＝ーｚ ! | ||ｌ | ｌ| l! ｌ | ∧ ヽ ｌ | Ⅵ: l|＞‐z 」 :L
ﾚ＝､|／／＼l | | | | | l,｣ｨ＝二 || ｰ＝ｲ| | | | l | :! |,.ｲ|V | ｌ|.｣.｣.｣ ∧ ,｡＝ﾐ ! Ⅶ|| E三Y
{ミ刈| ｲ'///||＼l l | | ｆ＝ト､｀ヾヨ|: ニ二|:l | | | l ヽ!＼l | V | ｌ|三三ヨ ﾄ､ |: ﾞY＝ｚ__ :Ⅵ| ヾ三}}
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／￣￣￣￣ヾ
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.- 726 ： ◆ez3Jk4e1ow ： 2011/07/15(金) 21:14:00 ID:x2/xJty.
┏ ┓
北方は、『白霊山脈』と呼ばれる巨大な山脈が塞いでおり、
山麓の比較的低地には、幾つもの小部族が集団を成しているが、
彼らは現在、エスティヒガルドに従属している。
高地には、巨人族とよばれる『人外』達が棲息しているとされるが、目撃例は極めて少ない。
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.- 727 ： ◆ez3Jk4e1ow ： 2011/07/15(金) 21:15:00 ID:x2/xJty.
┏ ┓
残る南部は、『樹海』と呼ばれる深淵な森林地帯が広がる。
大陸で確認される『魔物』の3割は、この森付近で見つかるとされ、
過去幾度となく調査隊が派遣されたが、生還したものの数は両手の指で十分に足りる程度である。
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!ｿ;ﾊj|W "" Vv,w,.vw,.v"ji,,Iw,,MW w,,Mv,w,.vw,.vW "" V"ji,,Iw,,MW "" w,,Mv,w,.vw ,,,,,.., ,vv
.- 728 ： ◆ez3Jk4e1ow ： 2011/07/15(金) 21:16:03 ID:x2/xJty.
┏ ┓
現在、エスティヒガルド周辺において、王国を脅かしうる勢力は限られているが、
それは、対抗勢力を悉く懐柔・征服した結果、現在の版図に落ち着いた、という表現の方が正しい。
敢えて言うならば、樹海の東側、王都から見て南東方面に突き出た半島に勢力を維持ずる偽人と、
東の海から来る海賊、砂漠のさらに西側に存在する『帝国』と呼ばれる国家だけである。
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.- 729 ： ◆ez3Jk4e1ow ： 2011/07/15(金) 21:17:00 ID:x2/xJty.
3. エスティヒガルドの支配
.- 730 ： ◆ez3Jk4e1ow ： 2011/07/15(金) 21:18:00 ID:x2/xJty.
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エスティヒガルドにおいては、シャルル自身はエスティヒガルドの中央部を支配し、
周辺地域は、王国の西部、南西部、南部をそれぞれシャルルの子である公爵が、
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l′lﾊ : ＼ ＼ ＿＿,./ｲｨ/彳|l l `ｰｧ′￣ ／ ／／_ノ} / _ノ八 ,_∧
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' ' l／| ヽl: | ｀ ‐ '´ 〉 __l ヽ }/∧ ｌVィ恭ミﾐ｀ ‐‐ ､_ﾉ从iﾘ
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／＼ ､ ヽ、 ` _ア´ ／
／__ＦL 〉＼ ＼ _ . ´
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i,'.:l::/ :: ir‐"´￣` ‐‐-､_ .ｉ ::.i i
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. i'.:;.イ .:;ｲ:::::,'::i::::ｉ :ｌｌi'./.＼ ` .イ´ｉ i::l、i´ノｲﾉi::ヘ、ﾍ
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./ イ.::::;.ィ, --､-‐" ヽ、 ./::ﾍ, l ヽ、ヽ,` ､￣ ヽ、 .ハ
.- 731 ： ◆ez3Jk4e1ow ： 2011/07/15(金) 21:19:00 ID:x2/xJty.
┏ ┓
北部、北西部をバジーナ大公、
南東部、東部、北東部をバラン大公がそれぞれ統治している。
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／ ,_, ',
/ （ l ､ ',
l ,i､/ 〉ヽ!ヽ、ヽヾ ｀ヽi l
l i , ノ ﾊ( ､ ,-‐..'´｀ｿ'｀ヽ i ﾘ /
│ i、l=‐':´｀"ﾞ:::::::::::::. : ﾉノ/､ /
| i i |/::｀ :: ::::::::,i ヽ ;::::::.. .:: l l l ヽ
l ヽゝ l::: ::: :::/ | ｀' ､::: -'´j l' / ）
ヽ、ヽ ｀ ､､:::/ !､- ゝ,l ' /
ﾞ''- ､ﾐ ', _, - ‐- /r, ､ ｀（ _
_ﾉヽ＼ - , '// ＼ ）
｀ｦ. ＼ ／ // ｀''‐'-,
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, , ' '´ !li ｌＬ. , - ' 7/ |=000| ）
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ヽ.ヽ、 l ヽ > l
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. {: : : : ＿: : : : : :, ' }ﾊ) ﾚ ,'∧:}ｲヽ}
/: : :/ ,-､ヽ: : : :_j ､ ' ,ｲ, '/:／/
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: ,l: r: : :__j 八 ,≦:::::::::::::::::::::::::≧ |/
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.- 732 ： ◆ez3Jk4e1ow ： 2011/07/15(金) 21:20:00 ID:x2/xJty.
┏ ┓
エスティヒガルドにおける、公と大公の違いは、シャルルとの血縁関係だけではない。
大雑把にいえば、直営とフランチャイジーの違いである。
公爵領における最終的な政治的・軍事的決定権は王が握っているのに比べ、
王国は大公領に対して、軍事力の総量規制、一定の軍役・報告義務などを課す替りに、
その領地への不可侵・不干渉、各種支援を確約している。
また、エスティヒガルド全体で一つの国である、との思想から、
他地域にみられるような『公国』の名称は使用を許されていない。
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. ァ -‐‐- ､｀丶、
´_,ノ´ -‐=＝ミ、 ＼ ､ ヽ、
／ / -‐rf≠ミﾐ､ } } ､
, -‐‐…ァ′ イ ⌒ ≧込}､}ﾙﾚ' /∠厶
{ /／ -‐ ´ {=≠=ﾐミ、
＼{´ ／ ＿＿r' 〉ﾄ弋} }
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｀ヽ}〉 { / 厶-‐─‐‐- ､ ⌒ヽ }
∨/{ |iﾙ'´￣￣￣｀丶＼ i ,
}′ {|K⌒ヽ、＿ 〉 〉} | 厶_
.ｲ |ト､＿ ｀ヽくイ / / _≧x
｀ヽ ／ ﾉ ヽー‐-- ､__ ヽ/ / / ／ ｀ヽ
ﾏニｱ─く／{,ィ,イ_ ＞ァ＝≠ミ≧′ / // ',
}／ }.ｲ } / { {′ （￣/{ ‐-ﾄ､ rfｲ { {
/ /: | j { | / ヽ{ ＼_j ヽi } 从 }
.' /: :/ /⌒Y´{ ‐┘ _ノ 从＿／⌒ヽ /｀丶、
イ /: :/ /⌒Y⌒1 _ -‐‐- _ ノ个: :{ ｛ } ／ . -=ミ､
:ﾉ , ' : / / l └≦三三三三≧､ |: : :| ﾄi ト- ／ ヽ
／: : / / } ｀ヽ、 斗: : | |:| | / }
.- 733 ： ◆ez3Jk4e1ow ： 2011/07/15(金) 21:21:00 ID:x2/xJty.
┏ ┓
シャルル自身は、東の海を荒らす海賊の根城があるとされる白霊山脈のさらに北の地や、
砂漠の沙族、ひいては西側の帝国へその領土的野心を燃やしていると噂されるが、
現段階では国力の増大に心血を注いでおり、近年は表だった軍事行動は取っていない。
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へ､、
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/ /ヘ _/ | | =!|= ｝lヽ
r' く彡 ＼r'´｛ ∧ rっ / |ヽ-､
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.- 734 ： ◆ez3Jk4e1ow ： 2011/07/15(金) 21:22:00 ID:x2/xJty.
4. バラン大公領
.- 735 ： ◆ez3Jk4e1ow ： 2011/07/15(金) 21:23:00 ID:x2/xJty.
┏ ┓
バラン大公領では、大公であるバランの下に、
3人の侯爵、6人の伯爵、20人の子爵、無数の男爵が支配階層として任じられている。
この任命権は、原則として大公であるバランにある。
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j/ ｀弋ﾃﾐ { rッフ/ ＜/ﾊ/::::::从 ヽ:〉 } }
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／ー-ﾐ ヽハ｀¨´ ／ ﾉﾘ / ／l》、 》、 / /
. ／ ＼ ∨ ー＜辷彡'く／／/〉》 》､/ /
. ／-―-ミ V∧ V》 } { ｀´／/ ﾞ》 У /}
／ ＿_ ｀ヽ V∧ V》ｰ‐' ｰ ' / / 》/ /Ｘ〉
/⌒ｰ〈 ノｰムﾊ 》、 Ｖ∧ V》ｰ――v′ / Λ 〈Ⅹ|
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{ ＿＿＿川 》､ Ｖ∧ V》￣￣ V / // /ＸＶ
Λ ＼ }ｉ}ｉ＼ 》, Ｖ∧ V》￣￣ ∨ // /ＸＸ}
Ｖ/Λ >=彡'ム、〉 ﾉﾘ==彡' / 》=====彡' VＸＸｘ|
〕iト==＜二＞――=彡' ＿＿＿/ V》 ∨Ｘｘ|
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.- 736 ： ◆ez3Jk4e1ow ： 2011/07/15(金) 21:24:00 ID:x2/xJty.
┏ ┓
子爵以上の爵位を持つ者の下には、直属の正騎士が数名から百名程度配置され、
原則としてその数が大公領内での発言力に直結している。
各正騎士にはそれぞれ適性に応じた役割が与えられる。
大半が領主や代官として任地で地方自治を司ることになるが、
政務官として領都行政府内で各種政策を取り纏めるもの、
判事や監察官として領内全域の調整部隊として活動するもの、
近衛騎士のように軍務に専従するものなどさまざまである。
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,､､-''iT''二'''ヽ､
,ﾉ‐''ニ´-‐ ､ヾ-､ヽ
/--､_.ヾ-''二ヽ `i
|-‐ﾉ ヽ` ￣ r'ﾞ! ∧
l´ ﾞ'`‐'ｰ' j { { |=|ﾞi
＿_,r‐‐v‐､_,,,,__ ﾄ r''ニ''ヽ- | ﾄ-ﾚ _,⊥､､,,,,,_
r'ﾞ`i`i ヽ__| | | ヽ＿__ | v' ｀ ｰ ' ,ノ.,､-''"´ `''-､＿＿
| .!| | `‐ﾞし'i_（⌒ヽ|. | |￣｀ﾞ''''──-------ゝ､-==─''''"「´ ,.-'フ"´ ｀ﾞ''ヽ
ヽ='┼─-､__r‐‐'ﾞ /j__」＿＿_ ＿__,r''´ ﾉ ／ / `i
ヽ ヽ | 二ｼ￣ヽ／ / r┴､ r'ﾞ ヽ==--──-､､,,_ |
ト- ＼ .／ ,､-'"´ / || / _∠_|_ | ,､ィシヽイ/´i￣￣￣￣｀ﾞ''‐-､ヽ!
| | / .:::..../ O oj.j / ／,/ ./ ｀ヽ､ィシ" /.lﾞ/::::l, O `i:::））
| | r''三三ミコ__ ／ / ／// | ﾄ､ / .| |::: l, ○ l´
| l, r'三三ミ／ Oﾞ!|／∠_ /.／〃/ | l ト ､_r'=┴‐ ､..l, ,r─- ､ |
| ﾞi二ヽ＼/ |l_/. ヽ／／／|,:::::;| / | ＼ o ヽ O|| O ＼. |
| ﾞiヾヽ/o O 0/j | ／／／|ﾄくﾉTTﾍヽ;::./:. | ﾞi￣|| ヽ|
.! jヾ,/ //ﾁ.!／／／／!|ヾ.Y ﾊﾞTヽr' .:::::/ | o |￣!l O （_） ヽ
|:. / iﾞ ／(_,／／フﾞ／フT / /-! トﾞレ''"ヽ;:::::.. / .j ヽヽ |
|:::::.. ヽ__,／rｼ／／／,イｰ‐'ノ / / l ! ｀ヽ ヽ;::::::::./ o / ヽヽ O j
ﾞi, ヽ:::.. ／ .／／:／／ 「|.「´ / / | | ヾ､___,／ヽ;::::...../::::::........ |`iヽ二ｽ
ヽ ` ／ ／,イ,／／ || | l ! j ,j ヽ,.ヽ .....:::::ヽ／ `'''-､:::::::/i:::| || ,/
ﾞヽ､ ＿_∠,／／.／／|::::: || | l, | /／ `''ー‐イ|ﾞヽ､__ ／:/:/〃／
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.- 737 ： ◆ez3Jk4e1ow ： 2011/07/15(金) 21:25:00 ID:x2/xJty.
┏ ┓
正騎士たちに与えられる任地の規模は、その年期や功績に応じて異なる。
また、状況に応じて配置換えがなされることもある。
しかし、所領の規模や任期にかかわらず、与えられた任地の守護は正騎士の義務である。
多くは領民の中から自警団や兵団を組織し外敵に備えたが、
中には信頼のおける傭兵を雇い戦力を補強するものもあった。
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. ヽ/_,ヽ, ヽ､
|/ ヽ、 ゝ
へ /'''ー―' 、 ｊ `l
／,....,,_＼ ヽ ,､__＿, ゝﾉ ,
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‐-,,,,,_"''' ‐- ,,,,,__ ヽヽ' ,⌒ヽゝ ヽ C ヽ、,ノ、
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~""''' ‐-,,,,,_ ｃ,,-‐''ヽ､ /ヽ ヽ、. ／__＼ヽノ ／＼
くゝ ,,-‐'' ヽ ,.-ヽ、 '､( ヽ く '､(ヽ く ,r゛
,、 `' "'ヽ,.-‐''"彡彡ヽ, ヽ' ,⌒ヽ ヽ' ,ヽ ,r'
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'､( ヽ く /,.-‐''/ / くゝ-ー'''' ヽ 7' ,.r'
ヽ' ,⌒ヽヽ、 ヽ/.., /ヽ /彡ヽ彡ヽ ,､‐''ﾞ
''''''''''ー―─ ー―─--,,-ｃ ,,-‐'' ﾉヽヽ/ ,'...,;`/、 ヽ、 / / ヽ,‐' ﾞ
くゝ-ー'''''' ヽヽ ,' ,' ﾉ ヽ、 ＼ ｌ_,.-‐''"
／＼ ヽ,.-‐''"ヽ..ノ、,'/ `_,.-‐''"
'､(ヽ く /彡/ヽ(ミヽ､Yｌ ,.-‐''"
ヽ' ,ヽ / / ヽヽ､__`ﾉ
‐- ,,,,,_─ー―─---ｃ,,‐'' ﾉ ヽ、( _,.-‐''"
""'''――─---------ｰ'''"ﾞ｀- 738 ： ◆ez3Jk4e1ow ： 2011/07/15(金) 21:26:00 ID:x2/xJty.
┏ ┓
王国からバラン大公領に認められた動員戦力は、最大で3万とされている。
領内の正騎士は爵位を持つものを含めても1000名程度であり、
この戦力数は、そうした兵士の数や傭兵を合わせた総量である。
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o/ o/ o ヾ;;" ; i',:;:_; ;ｉiゞ､:'"ﾞ:;
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'""'' ﾞ ;:: :::: :o/:() ()::: /:.o/:: :.:;ヽ/''""ﾞ" .''ﾞ ""''ﾞ ""'' ﾞ () .o:: i'..:'.,.;.;::'';'
''""ﾞ" ''ﾞ ;:: :: （ヽ '` ko/./ヽ) :. ::o/;.､/ ""'' ﾞ ''"" ''"" '` ()､,;;'';'"ﾞ':,,:;'';,
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.- 739 ： ◆ez3Jk4e1ow ： 2011/07/15(金) 21:27:00 ID:x2/xJty.
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敵性の異民族である偽人との大規模な会戦や、
王国からの要請による出兵の際は、こうした正騎士以外の戦力も動員される。
その他、要衝防衛や災害時の対応にも兵達は活用され、
統治者である騎士達の指揮のもと軍務に従事している。
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.- 740 ： ◆ez3Jk4e1ow ： 2011/07/15(金) 21:28:00 ID:x2/xJty.
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大規模な街などの都市部では職にあぶれた労働者が志願兵となることも多いが、
一次産業が主体となる地域ではいかに兵を徴用するかが領地運営のカギとなる。
強制的な徴兵を繰り返せば領民が土地を捨て、所領の生産性が落ちるため、
大抵の場合、租税の免除や報酬を与えることにより領民の不満を抑えることになる。
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.- 741 ： ◆ez3Jk4e1ow ： 2011/07/15(金) 21:29:00 ID:x2/xJty.
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なお、正騎士が所領の全戦力を引き連れ従軍することはまず無い。
大抵は徴兵できる人員の半数程度を領地に残し、不在時の備えとしている。
また、領民の代表に一時的に自治を任せる、
領地を持たない若い騎士を領都から借り受ける、自らの親族を代理とする
などして、領地を離れる際の統治を行っている。
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.- 742 ： ◆ez3Jk4e1ow ： 2011/07/15(金) 21:30:00 ID:x2/xJty.
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一方、バラン大公領における男爵位とは、功績のあった正騎士に送られる名誉称号的な扱いであり、
配下の正騎士を持つことは稀である。
そして、子爵以上の地位にあって、配下を持たずにいるものも存在する。
その最たる例がクロコダイン侯爵であるが、
彼の場合は古参の近衛騎士達や他の爵位あるものと所属を超えたつながりを持っており、
その影響力は計り知れない。
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.- 743 ： ◆ez3Jk4e1ow ： 2011/07/15(金) 21:31:00 ID:x2/xJty.
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対照的に、内務卿であるミストバーン候旗下の正騎士は100名を超える。
しかしその大半が行政府内において内政を担当しており領地を持たない。
したがって動員できる兵力は限定的で、それが彼の発言力の足かせとなっている
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.- 744 ： ◆ez3Jk4e1ow ： 2011/07/15(金) 21:32:00 ID:x2/xJty.
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バラン大公領における侯爵には、クロコダイン、ミストバーンのほか、
ロン・ベルクという男が任じられ、80名余りの正騎士が彼の直下に配置されている。
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.- 745 ： ◆ez3Jk4e1ow ： 2011/07/15(金) 21:33:00 ID:x2/xJty.
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ロン・ベルクは、傭兵団であったバラン隊の出身ではなく、
元々はエスティヒガルド東部の自由都市群を支配する豪商の一人であった。
バランが大公に就任する折、都市の自治・独立性の維持を条件として王国に帰順し、
バラン大公領に組み入れられることとなった。
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.- 746 ： ◆ez3Jk4e1ow ： 2011/07/15(金) 21:34:00 ID:x2/xJty.
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そのため、時として彼は、大公に対しても対等であるかのように振る舞う。
また、大公領において爵位をもつ者の多くはバランと直接の主従関係にあるが、
ロン・ベルク配下の2名の伯爵と5人の子爵は、あくまでロン・ベルクとの主従関係が保たれ、
大公の指示よりも自らの主、都市の意向を尊重する傾向にある。
従い、実質上ロン・ベルクが抑える正騎士の数は200名を超えている。
バランは、そのいずれも黙認しているが、古参の騎士の中には不満を持つものも多い。
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ヽ.ｲ ヽ、 ,___}-'7ﾘ l !/八!{/ ｘ≦二,. |:::::::| 〈 }
' ヽ. _zﾁ三ﾁミtl ﾚ' { |;《ｨッ＿_/ |:::::::| ） リ
￣二.＼´ ー‐ /ﾚl/＿ ,..- ヽﾆ､‐-ミ |:::::::| し'
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.- 747 ： ◆ez3Jk4e1ow ： 2011/07/15(金) 21:35:00 ID:x2/xJty.
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バランが偽人との和議を目指すのも、
背景にはロン・ベルク侯爵の動向に目を配る必要があるからでもある。
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ｒ' ｀ヽく ｀{ { __j/ >､: . . ＼//, ＼三二 i::::::/
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〈_ｒ-､ { ／ / iﾚ′ /＼ : . ＼ |/
xく::／` ーﾍ { { ／＿,ｊｊ＼ : .
イ / `ｰ- _ ＼ / ＼_､､＼ : .
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.- 748 ： ◆ez3Jk4e1ow ： 2011/07/15(金) 21:36:00 ID:x2/xJty.
5. 偽人
.- 749 ： ◆ez3Jk4e1ow ： 2011/07/15(金) 21:37:00 ID:x2/xJty.
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偽人達の祖先は、未だ世界が安定していた太古の昔、
遥か北の海の彼方から大陸に移り住んできた民族である。
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.- 750 ： ◆ez3Jk4e1ow ： 2011/07/15(金) 21:38:00 ID:x2/xJty.
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その頃は現在と違い、偽人達は他の民族に紛れ暮らしていた。
同族間のネットワークは維持していたが、
大陸全土に浸透し世界を外と内に分けることは無かった。
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lｨ, ニニニニｱ /,ﾆ丶._ ￣￣〈二二二.L_ ＼＼ ＼＿＿＿/
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.- 751 ： ◆ez3Jk4e1ow ： 2011/07/15(金) 21:39:00 ID:x2/xJty.
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彼らが豹変したのは、世界の安定が崩れてからの事であるとされる。
混乱する大陸の各所で集結。砦を築き外界を支配しようと活動を始める。
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皮肉なことに、それが大陸の混乱が収束するのを加速させる大きな要因となった。
混乱当初は、偽人達は組織的な活動を行えた大陸で随一と言ってよい集団であり、
侵略や調略を繰り返し、一時期は大陸全土に覇を唱えるまでに勢力を拡大した。
しかしその一方的支配に対し、時間の経過と共に各地で抵抗する勢力が出現。
数量で圧倒的に劣る彼らは、たちまちに支配者の座を追われることとなる。
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ｸﾞﾎﾞｱ,,, ､,.,,,,.,,,） ノ・;;(#ﾞ;;0ﾞ),,, ∴､／ ／ ､ノ⌒;;,､,.､,. （､.,,,.,,.,,つつ
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.- 753 ： ◆ez3Jk4e1ow ： 2011/07/15(金) 21:41:00 ID:x2/xJty.
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今では、各地の砦や辺境の地に籠り生活するものが大半であり、
中には偽人であることを隠し、人々に紛れ暮らすものも少なくない。
一方で、バラン大公領南東部のように一定の広域に影響力を持つ集団も大陸に未だ散在する。
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バラン大公領南部の偽人達は、大陸でも最大の規模を誇る。
しかし、数年前に首領が他界して以降内部は権力闘争の只中にあったため、
近年は大規模な侵攻は行ってこなかった。
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バラン大公領南東部の偽人達の中には、伝統的な価値観を絶対視する原理派や、
旧来の体制に固執する保守派、改革開放を指向する革新派などが存在する。
現在は、保守派の代表格だった先代首領の第三夫人、真紅妃が権力を掌握しつつあるとされる。
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／:r'二´三三三三二｝
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／人/:.:.:.:.:.:.ﾊ７:.:.:.:.:.〈 ′ ､ ヽ三ﾌ
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ｌ｜,' 「ヽ{ｌＨｌﾘ:{ 小 ` ゞ ′ 八ヽ＼
｜V ,' l| | ｀ ＜7/ | lヽ､ , .′, 仆 ヽ ＼ヽ
｀７ / ,ｲ | l├ヘヽ―ﾍ、__,.:'⌒ヽ ｀､｀､ ヽ＼
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.- 756 ： ◆ez3Jk4e1ow ： 2011/07/15(金) 21:44:00 ID:x2/xJty.
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若かりし頃は革新派に共感していたと言われる真紅妃の真意は定かではないが、
彼女は一枚岩ではなかった保守派勢力を纏め上げ、その地位を確かなものにしている。
それは、バラン大公と偽人勢力との対立が再度激化することを表し、
エスティヒガルド南東部の情勢は、より一層の混迷を深めていくこととなる。
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ノ , - _ /三lゝ!
／ ,. -‐ '´/ヽ/三ノ
／ __ 7三三,￤
／ , ' ´ r ､_ ノ 三三ﾚ!
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rイrｰt,,ヽ.三ﾉl! |│| ` ´ t;f !
ー-ﾃ| l!kt〃,ij / l |│| ﾉ!ハ
ゞ､ニｲハ,/,.ｲ ! | ヽヽ __ ﾊ r､＼
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く. |, | 三三三; ） ） |ﾊン} | / ＼ ＼
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ヽ::::＼! ＼＼ ゝ二二二二|~ ＼三!::. |- 757 ： ◆ez3Jk4e1ow ： 2011/07/15(金) 21:45:00 ID:x2/xJty.
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[|[|| To Be Continued....! >
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.- 758 ： ◆ez3Jk4e1ow ： 2011/07/15(金) 21:46:00 ID:x2/xJty.
- 本日は以上になります。
ご覧いただきまして、ありがとうございました。
なお、次回は7/18（月）21：00～を予定しています。
お時間ございましたら、どうぞまたお付き合いくださいませ。
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